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 地元に帰る途中、なんとなく水族館に寄った。クラゲが七色に移り変わる光に照らされてフワフワと浮かんでいる。


「知ってるか。クラゲって九十五パーセントが水分なんだぞ」


 ふと父の声が聞こえた。何度もぼくを連れてきてくれた水族館の廊下は暗く、誰もいない。

 水族館を出て父の死んだ実家に帰る道中、車の中ですこし泣いた。


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※綺想編纂館 朧(@Fictionarys)様主催の小説企画「文披31題」参加作品です。

Day 4:アクアリウム

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