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 小学生の頃の下校途中、幼馴染の彼が石塀の上を歩いていた。その足元はフラついている。


「オレ、こっから飛べるぜ」

「やめなよ。怪我するよ」


 私の注意も聞かず、彼は飛んだ。結果、足首をひねり、動けなくなった。私は彼の肩を担ぎ、家まで送り届けた。


「ほんとあのときバカだったよね」

「ほっとけ」


 あの日のことは、今でも二人の酒の肴になっている。


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※綺想編纂館 朧(@Fictionarys)様主催の小説企画「文披31題」参加作品です。

Day 3:飛ぶ

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