215
補習の教室に静かに響く。
「先生、好きです。本気なんです」
目の前の机に座る女子生徒は、顔を真っ赤にした。私は聞こえないフリをして、教科書に目を落とす。
「早く問題を解きなさ……」
刹那、彼女は私のネクタイを力強く引っ張った。彼女の薄い唇が私の唇に触れる。
その拍子に、ネクタイがするりと解けた。
--------------------
※綺想編纂館 朧(@Fictionarys)様主催の小説企画「文披31題」参加作品です。
Day 15:解く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます