144
「お姉ちゃんだけずるい!」
妹は私のヘアピンを見るや否や、全身を震わせて泣き出した。往来で泣き声が響き渡る。周囲の人々の視線が私に突き刺さる。
「カナ、落ち着いて。コレあげるから」
ヘアピンを差し出した私の手をはねのけ、妹は座り込んだ。バイト代で買ったヘアピンが地面に転がる。私にどうしろって言うの。歳の離れた妹は、私の全身をズタズタに引き裂いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます