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 大学生になって初めての大晦日、実家に帰らず独りで過ごす。腹が減り、実家から送られてきたダンボールの中身を探った。蜜柑の下に紙片があったことに気づく。開くと、柊の葉と懐かしい尖った母の字があった。


「どうか風邪を召されませんよう」


 実家で独り過ごす母の姿が目に浮かんだ。窓の外には雪がちらついている。僕はスマホを取り、実家の電話番号を押した。

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