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「湿気っちゃうともったいないから、今からやろうよ」
鈴虫が鳴く夜、海岸沿いを自転車で走った。前を走る彼女のパーカーが風になびいている。適当な場所で自転車を停め、バケツを囲んで花火に火をつける。
「夏は楽しかったのに、秋はなんで寂しいんだろうね?」
もうすぐ留学してしまう彼女がそうつぶやいた。僕は何も言えずに、ただ散る火花を見つめていた。
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