コート・ダジュール

夏休みに、イレーヌちゃんといっしょに旅行に行った。

パリから飛行機に乗ってニースの空港に。

海のすぐ近くの、ちっちゃな可愛いホテルに。

「ロビーの雰囲気めっちゃ可愛い」

「イレーヌちゃんと似合ってる~」

地中海のすぐそば。

ホテルには、ロビーや廊下の壁一面に色んな絵画、飾られてある。

めっちゃフランスらしい。

南仏の雰囲気漂っている。


ママとパパは、イレーヌちゃんとボクとで1つの部屋にしてくれた。

いちばん最上階の部屋。可愛い出窓に、可愛いカーテン。

窓から、すぐ近くに海も見える。

部屋の壁にも絵画、飾られてある。


トイレとバスの空間、めっちゃ広い。


イレーヌちゃんは、ベッドにダイブした。

そして、ベッドの上で泳いでいる。

ボクも真似して、ベッドにダイブして泳ぐ真似をした。


歩いてシャガール美術館に行ってみた。

まわりに緑の木々もいっぱいある。


美術館の中に入って、カバンの中に手を入れてお菓子をガサガサ探していたら、美術館の学芸員のお姉さん、飛んで来た。

「写真はダメなんですよ~」

「あっ、写真じゃないです」

「お菓子も中では食べないでね~」


「イレーヌちゃん、お菓子、中で食べちゃだめだよ」

「あやめっちでしょ、それは...」


幻想的な絵、いっぱいある。

ピアノにまで絵を描いてある。


可愛いステンドグラスもある。

「きれいな色で可愛いね~」

「キュビズムとは、またちがって詩的だね」

「色や形は幻想的でも、神話や宗教の世界を描いているみたいね」


ステンドグラスを見てたら、学芸員のお姉さん、やって来た。

「シャガールブルーと言われる青です」

「青なのに、めっちゃ暖かな青」

「そうですね。天地創造の7日間を描いています」


「お姉さんは、シャガールの絵のモデルさんですか?」

学芸員のお姉さんに聞いてみた。

「私はちがいますよ~」


「知ってるよ~」

って思った。


「イレーヌちゃんは、イレーヌちゃんっていう絵のモデルなんだよ~」

「ほんとに?」

「ほんとなわけないですよ~」

「似てるから、ほんとかと思っちゃった」

「そんなあほな」


歩いて海のほうに戻ってみた。

丘に登ったら、地中海をブワーッと、きれいに見渡せた。

イレーヌちゃんといっしょに、しばらく海を眺めていた。

いつまでも、ず~っとイレーヌちゃんといっしょにいたい空間だ。


それから海にも行った。

お兄ちゃんやお姉ちゃんたちは、スケボーやったり、ドラムをたたいていたり、絵を描いたりしている。


イレーヌちゃんと海に入った。

めっちゃきれいな海。

ボクは女の子みたいだし、女の子のワンピース型の水着を着てるから、女の子2人で泳いでいるように見えてると思う。

イレーヌちゃん、泳ぎめっちゃうまい。スイスイ泳いで行ってしまった。

「あやめっちも、早く来なよ~」

ってイレーヌちゃんに言われてしまった。


晩ごはんは海鮮料理。

新鮮な魚介類いっぱい。

たぶん地中海で採れたてみたいな気する。

なんとなく何かの映画にも出てきたようなレストラン。











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