第34話 みんなの思っている通り“あい”だ愛!
「ふむ、我にはふさわしくない安っぽい素材だが、着心地は悪くないぞ。」
結局あの後、キーフ村の空き家にてリーダリア様はエマの服に着替えた。文句を言ってはいるが、気に入ってもらえたようだ。
「それと我はこれから用事があるので、お前達とは一緒に行かんぞ。」
あんなに体を張ってまでエマに嫌われたのに、帯同を断られただと…ショック。しかし、まだだ! まだ俺たちの戦いは終わっていないぞ!
「それならエマを一緒に付けましょう。19歳と歳若くして三階位まで上り詰めた器量好しでございます。器量好しですから旅のお供に非常に役立つ事でしょう。なんといっても器量好しですから。」
「お主は…ただ器量好し言いたいだけじゃの。」
うっ、リーダリア様から辛辣なツッコミを受けてしまったが…一応エマには最悪一人でも付いていくようにと厳命してある。もちろんほぼ強制なんですけどね。新婚さんの時間を割いてでも帯同するように強制するのは心が傷んだのだが…もう嫌われているしね(開き直り)。
「だがいらんぞ! 貴様達なぞ邪魔なだけだ。」
「いえ、リーダリア様は世間に疎い幼子のようなところがありますので。私は…そこそこなら役立てるんじゃないかと。いえ、役立てたらいいな〜、というか絶対に役立ずになる自信があります!ぐらいの強い気持ちはあります!」
「付いて来たく無い気持ちが強すぎるだろうに…。まぁ、どちらにしても我は一人の方が気が楽だからいらん。とにか付いてくるなよ!」
リーダリア様は
「わかりました。それならばせめて、これからどこへ向かうかだけでも教えていただけませんか?」
「…まぁ、それぐらいなら教えてやってもよいか。」
リーダリア様は西の方を指さして
「こちらの方角におもしろい奴がいそうだから今から会いに行くのじゃ。それではここで貴様達とはお別れじゃ。縁があればまた会う事もあるかもしれんが…ハゲひげはもうお腹いっぱいなのじゃが…なかなか楽しかったぞ、クフフフフ。」
最後に不敵に笑ったかと思うと、風景に溶け込むようにスーッと消えた。目に見えなくなっただけとかではなく、本当に存在自体がこの場から消え失せたのだ。
我々はその場で呆然と立ちつくした。
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おっす、僕はセイ! 8歳になったばかりのシャイボーイだよ。
唐突だが聞いてほしい。僕が日本人の
僕は年上のお姉さん系が好みだったんです!
…だからどうしたって思ったと思うんだけど、当時熟女ブームっていうのがあって、やたらと熟女がわっしょいわっしょい持ち上げられてた時期があったんだけど…何だったんだあれは?
熟女の定義は人によって違うと思うけど、自分の年齢を基準にして変わるのかな? 22歳の自分ならば、だいたい30後半から60歳ぐらいまでかな〜個人差はあるにしても。もしも自分が40歳だったならば50歳〜になるのかもしれないけど…
22歳の僕には熟女ブームは来ませんでした。
あまり歳が離れると恋愛対象として見れないというか、自分の親と年齢が近いのか〜とか思うと湧いてこなく無いですか? 恋愛とかではなく、精神的な安心感を得るためとかのプラトニックなら年上スキーな自分もギリ有るかもしれない…か?
とにかく22歳の僕には熟女ブームは来ませんでした。
もちろんその逆、40歳、50歳の男性が10代20代の女性から恋愛対象になるだなんて…夢物語(ファンタジー)のような気がする、ていうか夢物語だ! 男連中は目を覚ませ! ビシバシ(ビンタ音)。
TVでみちょ○さんも言ってましたよ。40、50代の男性を
「無理無理無理無理無理無理!」って。
だから歳の差婚なんて、年齢差を超えるほどの“よっぽど”のものが無い限り夢物語(ファンタジー)だと思うよ。その“よっぽど”というものは…まぁ言わなくてもわかるよな?
○○←このひらがな二文字に入る言葉だよな。漢字だと一文字だ。
そう、みんなの思っている通り“あい”だ愛!
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嘘ついてましたすみません。僕には“かね”しか思い浮かびませんでした金! 年の差婚はお金がないと成立しないと思ってしまうのは、僕の心が汚れているからでしょうか?
結局何が言いたかったかというと…年相応がいいんじゃないかな?って事。
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いつものように夕ご飯を食べて寝る前に家を抜け出して、森の秘密基地へと赴く。今日は月が大きく輝いている。道無き道の草木一本一本が輝いて見えて歩きやすい。
「ふんふんふんふん! ふふふんぼ~る」
思わず前世で見たアニメの鼻歌が出てしまう。なんだろう、月明かりを浴びてテンションが上がってるのだろうか。なんだか気分が高揚している。
某漫画のように月からブルー波が出てる説を信じる訳ではないが…テンションが高いので狼男のように月に向かって無駄に叫びたくなる気分だ。
そんなテンション高めのまま魔物を狩る為に森の奥へと入った。
この森には一階位と二階位の魔物しかいないので、最近の僕には物足りないのだが…現実はラノベのように都合良く、自分のレベルにあった魔物は登場しないものなのだ。
だけど…だけれども…ラノベの野郎!
毎回毎回、自分よりも強い魔物に挑まなくてもいいじゃないか! 自分への危険を顧みず、一か八かの勝負に挑まなくてもいいじゃないか! まぁ毎回一か八かの勝負でも絶対勝つんですけどね…自分の方が格下なのに絶対勝つんですけどね。
そんな僕は常に自分のレベルより圧倒的に弱い魔物ばかりと戦い、ハラハラドキドキする展開など無く、日常のルーティーンと化してるもんね。
最近では常に平常心で、もうドキドキもしなくなってサクッと倒しちゃうもんね。
…いや、それは物語としてはどうなの? 谷も山も無い物語って…クソつまんないな。自分ならすぐにブックマーク解除するな。
という思いを胸に抱きつつ、平常心でサクッといきますよ、サクッと。
そんな前振りがいけなかったのであろうか…この後、
ヒント=“かね”ではない!
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