第33話 壊れたワタシ

壊れてはいけない。

何故なら私は彼の物。

その言葉は、私にしっくりときた。

そうこの戦いで私は彼の物になったんだ。

なら、私の全ては彼の物。

そう感じたら、

「ロマーンに…。御主人様に謝罪を…。」

そう呟くとフラフラと立ち上がるが、

「まずは準備をしないと、彼の為も綺麗でいないといかないよ、エリー。」

マリーお姉ちゃんはそっと呟くので、

ワタシは頷く。

そんな私達をみていたガイルは

「そんな事は許さんぞ!」

激怒しているガイルをみてワタシは

「ウインドブレッド(風の弾丸)」

ガイルの腹部に風の弾丸をぶつけるとよろめきながら倒れる。

「ワタシはこの里から出ることにしました。エルフは誇り高き部族だと思いましたがこの行い、畜生にも劣る。例え人間相手でも、善意には善意。悪意には悪意で。」

全体を冷たい目で見渡した後、

「サリオンの発言の後に誰も彼を責めなかった。つまり、誰が朝食の担当でも行った可能性が高い。例え一食くらいと思っていたがこの連鎖は行ったのは間違いなく里の責任。そして里に連れてきたワタシの責任。」

そう言って私も嗤った。

きっとワタシはエリーを自分が許せない。


里の襲撃後の話。

私が一時期、体調が悪く。

里の中心部、大きな木の下で休んでいた。

ここはエルフの聖地であり、マナ様のしたになる。

ここにいる理由としては心身が弱っており、魔力を限界を越えて使用したそいでもある。

父のガイルが看病にきた時、私は父に聞いた。

「ねぇ、父さん。ロマーンは元気にしてる?彼は少しおかしいけど優しい人なの。」

父は微笑みながら、

「彼はマリーが中心に歓迎している。エリーは早く元気になって彼を迎えに行きなさい。まぁ、ここは聖地なのでお見舞いは難しいからね…。」

そう言って私の頭を撫でてくれた。

その裏であんなことが起きてるとも知らず。


マリー視点。

私は襲撃の後に彼の治療を父さんに任せて日々の日常に戻っていた。

彼は私にもう一度会ってくれ!と頼んでいたのだけど…。

父さんに何処にいるかと聞くと

「彼の体調が思った以上に悪く、今は聖地でエリーと一緒に休養中だ。体調がも戻ったら歓迎する予定になっているぞ。」

出会いとしてはこれ以上ないほどの悪かったが彼以上に里に貢献した人間はいないだろう。

それに限界以上に魔力を使ったと言われると少し罪悪感がでる。

彼はその身を削る勢いで魔力を使っていた。例え泣いていようがその行使を止めず、私達を守っていたのだ。

きっとエリーと楽しくしていると、思うと少し妬けるが戻ってきたら少し懲らしることを誓ったのだがその罪はエリーにも与える事を心の中で決めていた。




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