第31話 父親とエルフA

里の集会場にみんなが集まった。

多くのエルフが昨日騒ぎを起こした人間の、ロマーンの悪口を言っている。

里長はみんなを黙らせた後に事のあらましを語り出した。

人間が重症をおって逃げ出した。

里の悪意が人間を殺しかけた。

里として謝罪したいと…。

あるエルフは

「人間なんて我々エルフの敵だ。何人死のうが構わない。」

里のみんなは何故そんなことをしないといけないと騒ぎを立てる。

里長は

「今回のデスロード襲撃を命をかけて戦ってくれた恩人だ。例え人間でも恩を仇で返してはならない。それは我々エルフが人間以下になってはならなんだ。」

そう言いなが苦虫を噛み潰したような顔で

「そして何をしたかを説明する。ガイルお前はどのような扱いをした。」

ガイル、お父さんはみんなに説明しだした。

「娘たち二人に魅了魔法をかけた疑いがある。エリーは9日でマリーは一日で結婚すると言い出した。ゆえに魔法を封じ、娘たちと隔離し、魔法を解いた後に里から追放することを提案する。」

そんな事を話す父に対して

「父さん、私をそんな恩知らずにしたいの?なんでそんな事を、彼はロマーンはそんな魔法使えない。彼は私より弱かったよ!」

そう言って詰め寄る私を

「しかし、人間に嫁ぐなんて普通はありえない。家族が母親がいなくなったのは人間のせいだぞ?」

私達の母親は人間のせいでいなくなったのは事実。

「でも、彼は違うは!まだ20歳前よ。母がいなくなったのは彼が生まれる前の話よ。」

しかし父は

「彼の親族が、祖先が参加した可能性もある。そんな人間の子孫と仲良くなるのか?」

父は消して意見を変えなかった。

父は今でも母親を愛している。

だからこそ人間が許せなかった。


次に里長は

「サリオン、お前は何をした。」

そう冷たい声で話かけると、

サリオンは

「あいつはリリーに魅了魔法をかけたんだ。だからご飯を一食抜いてやった。少しは苦しんだ方がいい。あいつは悪なんだ。そうでないとリリーが結婚したいなんて言う筈ない。」

サリオンがそんな事を言う。

彼は私と幼なじみだ。そんな彼がこんな事を言うとは思わなかった。

彼はいつも優しく周りを見ていたのに…。

そんな彼を見ていると、里長は

「彼の行動を非難しないのか?サリオンは捕虜となった者に対して拷問をしているぞ?そんな事を誇り高きエルフが行っていいのか!?」

里長はそんな彼を叱責するがみんなの意見は変わらない。

だって彼が人間だから、

でも、彼は里の為に命をかけて戦ってくれたよ?私の為に頑張ってくれたよ?

何故かわからないが涙が溢れてきた。

そんな私をマリーお姉ちゃんがそっと後ろから抱き締めてくれた。

「ピシリ」

だけど何か私の心に…。



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