第28話 貴様!エルフに何の恨みがあるだ!

優しき幼女エルフを優しく殲滅しようとすると矢が飛んできた。

矢をはたき落とすと、弓矢を構えた男性エルフがいる。

「貴様!今何をしようとした?我が妹に!」

そう言われると俺は首を傾げながら、「殲滅?」

男エルフは

「妹は貴様になにをしたんだ?なにか罪を犯したのか?」

俺はニッコリ嗤いながら

「エルフだから!」

男エルフは

「貴様!エルフに何の恨みがあるだ!」

何だかんだと言われたら、語ってあげるのが世の情け。

「あれは、俺が記憶を無くしてから、森の中で過ごしている時に女エルフを拾い助けてあげたんだ。」

「ぐぅー。」

合いの手は俺の腹の虫。

「女エルフは助かると里の窮地だから今すぐ殺さないであげるから働きなさいと脅迫し、俺を働かせたんだ。」

「ぐぅー。」止まらない腹の虫。

「また、里が助かったら報酬もくれると言っていたんだがどう見ても脅迫だった。俺は涙を流しながら労働に精を出した。」

「ぐぅー。」腹の虫は収まることを知らない。

「また、労働によって産み出された道具をもって里に帰ると戦いが起きていて仕方がなく、戦いに参加したんだ。」

「ぐぅぅぅー。」長くなる腹の虫。

「戦いは辛く命をかけて戦ったんだ、多分 勝利もした。」

「ぐるるるるる。」訳がわからない腹の虫。

「勝利した後、俺は牢屋に入れられたんだ。罪状は不明。訳のわからない魅了魔法を使ったとのことだけど…。」

腹の虫は鳴かないが腹が立つ。

「牢屋に入れられた後、水も食料も無く、エルフは俺を餓死させようとした。」

目から光が失っていく、

「もうさ、飢えが限界突破するとどうなるか解るか?殺意が収まらなく全てを壊したくなるだ!」

俺の周りに殺気が滾る。

「最後に一か八かで抜け出したけど俺の手と足は爆散し、服も爆散。」

そう、今の俺は

「命からがら逃げて来たんだ。解るかのこの辛さ、今の俺は全裸で鎧を着てるんだぜ?」

この鎧のしたは全裸。

つまり、全裸で着鎧。

高度な変態プレイだ!

男エルフは

「まさか…、お前は…。」

知ってるよな?この男エルフ何故なら、

「お前、俺に問いかけていたよな?確かお前の罪を数えろ?だっけ?」

ならば答えあげよう。エルフの罪を

「一つ、助けた恩人を脅迫した。」

「二つ、後払い報酬を惜しみ、牢屋にいれた。」

「三つ、牢屋に入れて無力化した後、餓死させようとした。」

「四つ、全裸で鎧を着る、変態プレイを強要した。」

俺は男エルフを見ながら、

「なぁ?俺がエルフを恨まないと思ったのか?」


後ろから数人が走ってくる音がする。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る