第20話 最後の一手

俺に攻撃仕掛けるデスロード。

光魔法で防ぐローザンヌ様。

迫り来る重装備スケルトン。

対抗するは剣もちエルフ。

奇襲しようとするレイスに

牽制する杖エルフと弓エルフ。


どのくらいたっただろう?

痛みを感じながら続ける錬金転換。

どんどん大きくなる黒き鋼。


無限に感じた時が変わってきた。

ある時から太陽を感じる。

日が入り、弱体化するアンデッド。

煙を上げるスケルトンとレイス。

そう、俺はエルフの里にある暗闇を全て鋼に変えた。

崩れ落ちる俺をエリーは優しく抱きしめる。

デスロードは

「ヤルナニンゲン。シカシ、ワガハイノダークフィールドガナクトモワレハイキテイケル!」

俺は「リッチだから元々生きてないぞ!」

渾身のツッコミだ!

デスロードとエルフはスルー!

しまった。滑ったか。


デスロードは闇のオーラを纒い、エルフ達と戦い始める。

俺の仕事は終わったし後は逝けるよね?

安易に考えていたが…。

勝てないだと?

かなりいい戦いをしているがデスロードにダメージが通らない。

イヤ、通っているが自然回復を超えていないだと!

周りのスケルトン達がいなくなり、エルフ達が集まるがやはり倒しきれない。

あまり強くないエルフはすぐに使い物にならなくなり、ケガをして撤退している。

光魔法を使える者もいるが魔力が足りない。

ローザンヌ様筆頭の精鋭エルフは少しずつダメージの蓄積が始まった。


倒せない、

このままでは負ける?

どうすれば…。

俺の目に写るのは黒き鋼。

これを使えば奴を倒せる?

イヤ、無理だなこれは元は奴の魔力。

ならば反転した魔力でなくては。

光魔法で白き鋼を…。

ただ俺一人では足りない。

魔力水を使っても無理だ。

だから俺は「エリー、このままでは勝てない。何とか倒せる武器を作るが俺の魔力だけでは足りない。エリーの魔力が欲しい。」

抱きしめて受けとめているエリーにそう告げると。

エリーは近くにある家を指差して、

「せめて、そこで」

顔は真っ赤である。

俺は肩を担がれたまま家にはいる。

すぐに魔力物質化する。

光魔法を作り、物質化。

使う武器は矢にする。

多分、俺は倒れるからエリーに託すはず。

剣やロッド、ナイフでは倒す事は出来ない。

遠距離からの狙撃が理想だ。

だから弓矢になる。

俺は建屋に入るとエリーの唇を奪い、

「エリー、今から光魔法を結晶化させて矢を作る。これで奴を射つんだ!」

エくリーは頷き、

「わかった。私の全てを貴方に…。」

光魔法による矢を作成。

俺は光魔法を使えるからさっきみたいなラインが出来て痛くなる事は無かったが

自分の全てを吐き出し無くなるような、

魂が欠落する損失感がある。

無くなりそうなMPを秘蔵の魔力水を

前から抱きながら繋がり、

エリーの魔力を貰う。

エリーに魔力水を飲ませて互いに魔力を損失し補う。なんて爛れた生産なんだ。

魔力を1000つぎ込んだ矢が出来ると、

エリーは

「ねぇ、これで完成したの?」

俺は「イヤ、これで1/3だな。次に光魔法を付加魔法で注ぎ込む。」

こうして更に爛れた生産を行った。

しかし最終工程で問題が起きた、

俺が妄想した構成では不具合が起きる。

どうすればいいんだ。

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