第18話 俺に出来る事…

一番激しい戦いの中に近づくとそこには

偉そうなリッチ、多分エルダーリッチ。

エルダーリッチの回りに精鋭なスケルトンがたくさん、重装備。

飛び交う強そうなレイスがたくさん。


対するは凄そうな杖を持つエルフ。

回りにいるのは剣を持ったエルフご三人。

弓を持ったエルフ二人、普通?の杖を持ったエルフが二人。

あかん、俺は誰にも勝てそうにない。

スケルトンにもエルフにも。

俺は場違い、もといレベル違いの戦いの場に来ていた。

RPGて序盤に終盤のボス戦をみているような場面だ。

もしやこれがかの有名な負けイベントか?

そんな感想しかでないがエリーは

「父さん。大丈夫?」

そう言ってエルフ達の後ろから近づき、凄そうな杖を持ったエルフに

「ローザンヌ様。魔力水ポーションを手にいれました。」

そう言って魔力水を一本渡すと、

ローザンヌ様はすぐに飲むと、

「よくやったはエリー、しかし下がっていなさい。」

そう言うのでエリーは残り3本を手渡し、杖持ちエルフにも2本ずつ渡す。

「カッカッカ、マタシニタガリノエルフガフエタカ!」

エルダーリッチが声を出してきた。

つまり、俺たちも認識されたことになる。

もう、逃げていいか?

ローザンヌ様は

「例え一人になろうとも我々は戦う!覚悟しろ、デスロード!」

イヤイヤ、俺は戦いたくないのですが?

そしてエルダーリッチの名前はデスロード。

ここで戦闘力が測れるなら多分一万オーバー。

俺は70。指先一つでダウンする自信がある。

だってオーラがヤバいもん。

何あの纏っているオーラは?

黒と言うか闇と言うか?

一番あっているとすれば深淵。

絶対関わってダメな奴だよ。

そう思っているがデスロード回りの重スケルトンが斬りかかってくる。

それを剣で受けるエルフ。

「父さん。」心配そうに見るエリー。

剣で受けたエルフがエリーの父親か?

しかしいかにも厳ついスケルトンは力が強そうだ。

ローザンヌ様が魔法を使う為の盾役、父親エルフはタンクが立ち位置らしい。

俺に出来る事は終わっている。

戦力としては最弱だし、出来る事はない。

.

..

...。

本当にそうか?

俺の手持ちは

魔力吸収。

魔力変換。

錬金術。

光魔法。

水魔法。

雷魔法。


魔法関係はレベルが低いので多分無理。

残るは魔力吸収 魔力変換 錬金術。

錬金術は余り戦いには向いてい無いことは前々から感じていた。

魔力吸収を使って…。

このエルフ里に着いてから暗闇に包まれている。

この暗闇が魔力であるなら魔力吸収を使えば無くせるかもしれない。

俺はこの可能性を信じて、魔力吸収を使う!

次の瞬間!

「ぐぇぇぇぇぇぇぇ!」

俺は今まで感じた事の無い痛みを味わった。


急に悲鳴を上げたのでみんなが俺を見ると、

「カッカッカ。オヌシ ナカナカミドコロガアルゾ、イキタママ アンデッド二ナロウトスルナンテ。」

デスロードは訳のわからない事を言ってきた。


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