第40話 まさかの試験官
よっし、岩も砕けたとこだし次行ってみよー!
「じゃあいよいよ試験官と模擬戦闘を行ってもらいます。あそこにいる試験官と戦ってください」
そうやって指さされた先にいたのは、小柄な女の子だった。
ぇえ…、ほんとに試験官…? 大丈夫なんかな…?
「じゃあ今回もレマさんからで大丈夫ですか?」
「はーい」
「じゃあレマさん、ニアさん、メシュさんの順でお願いします。先に地面に膝が着いた方の負け。もしくはどちらかが負けを認めれば決着です。勝てば冒険者試験合格、晴れて冒険者になれます。岩の試験同様、ものはそこらへんに落ちているものか持参したもののみ使ってください。誰かが手出しした時点で失格ですよ。……では、レマさん前に出てください」
さて、どんな戦い方しようかなー。今持ってるのは短剣だけだし……そだ、いいこと考えたー
「では、開始っ!」
その声と同時に、俺は魔法を発動し短剣を取り出した。そのまま突っ込む――…が、
「あれ、レマおにーちゃん?」
その、どこかで聞いたことある天使ボイスに動きと思考が停止した。
「やっぱりレマおにーちゃんだ! ひさしぶり!」
「お前はどこでもかわいいなぁぁぁぁぁもぉぉぉぉぉぉおおおお」
魔法を消して短剣もしまい、少女に駆け寄る。
―――――――そう、試験官と呼ばれた彼女は。いつぞや貧民街で助けた天使少女だった。
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