第32話 聞き込みれっつごー

見た目は綺麗なはずの城の中は、人、人、人。


偉そうな身分の人が慌ただしく走り回ってる。


「わぁーお」

「それはどんな感情で言ってます?」


チョットナニイッテルカワカンナイヤ


[お前の言ってることが一番分かんねぇよ]


ぐさっ れま に 999 の だめーじ !


地味にメンタルに刺さる…


「うわ、また一人でなんかやってんじゃん…ほらベルに置いてかれるよ。まあもう置いてかれてるけど」

「うわ、容赦ねぇなあの王女」

「ねぇベルー、レマが王女y」

「わぁぁぁぁぁぁあああだまれぇぇぇえええ」

「「うっるさ」」





どうもこんにちは、レマです。殴られました。痛いです。この部屋は執務室らしいです。立派ですね。やっぱ王族ってすごいですね。はい。


[片言なのやめろ? めんどくせぇな]


神が本音ぶちまけちゃってますね。


まあとにかく、非常事態っぽいです

まあ王女が人殺したんだから当然か。あ、殺したと疑われてる、か。


「王女が人殺しをしたって噂はどこまで広がってんの?」

「まだ王宮内くらいです」


じゃあまだましな方か


「広まる前に冤罪晴らさなきゃだね」

「ええ、そうですね」

「一番早いのは真犯人を見つけて、やってないってことを証明するのがはやいね」

「レマたまにはまともなこと言うじゃんー」

「俺はいつだってまともだよ」


まったく。さっさと進めないとじゃんか。



殺された時の状況を整理するとこうなる


10:00 王女と側近が話す

    この際、「嫌だ!そんなの認めない!」と、動機になりそうな言葉を発する

10:30 何者かにより殺害。


一応、王女が話し終わってから王女以外の誰かが殺すことはできるね。


んー…そうなると特定が難しくなるなー…


「昨日、10時から10時半にかけてアリバイがない人は?」

「厨房勤務のアランさんと、うざいって言ってたメシュと、警備担当のグレンとグランです」

「え、それ以外はいないの?」

「はい、基本10時には門が締まるので」

「じゃあむしろなんでその二人は残れたの?」

「残業申請すると残れます」

「もう仕組みが日本じゃん!」

「二ホン? なんですかそれ」

「あー、王女様の知らない東のちっさい国だよー」

「へえ。」


めっちゃ興味なさそうじゃん。


まあとにかく、その人たちに聞き込みしようか。

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