第17話 人殺し

はぁ、はぁ、逃げ切れて、よかっ、た…

ここ、どこだろ…また、森に、戻って、きた、やべぇ

[そんな全速力で走らなくても飛べばよかったんじゃ…]

あ。

そういや移動手段として使おうって言ってたのにな…

まあいいや。これからどうしよ。

仲間欲しいんだけどな…あのロジェって人は和解できそうになかったし…

[仲間なら呼べばいいのでは?]

どこから? 誰呼ぶの?

[日本から]

…え。


それってつまり、日本から召喚しなきゃいけないってことですよね。

[そうだが?]

てことは誰かを犠牲ころして呼び出すことになります。

ラスボスを倒すためにこっち来たのに、ラスボス倒すために誰かを犠牲にする~誰かを殺す~なんてのはしたくないんですよ。

[…のほほーんってチートしてるように見えて義務感とか責任感とか、ちゃんと持ってるんだな。]

それは俺を馬鹿にしすぎじゃ…

[お前にしてよかったよ、これで安心できる。]

なんか、柄になく優しい声音で言ってる。どうしたんだろね。

[まあお前が考えてるような召喚じゃない。俺を誰だと思ってる?]

神ですよね。…あ、そうか、そうすれば。

[あぁ、お前は誰かを殺さずに召喚できる]

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る