第57話 Extra edition4 随想

 今回は「ナオさんとの思い出」ではなく、ナオさんと結婚するまで内緒で利用していたデートクラブの事を話そう。

 中小IT企業に就職した俺、刈谷ユウジは、学生時代から付き合っていた彼女がいたが、深夜残業や長期出張で別れることとなり、その後も何人かの女性といい雰囲気になりかけたが、チーフである半田ナオさんのハードワークについて行くのが精一杯で、関係を深める前に自然消滅してしまった。女性関係で欲求不満となっていた俺は営業部の竹田カイト先輩の紹介で「ゼタバースクラブ」というデートクラブに入会した。カイト先輩が言うには「ここで彼女を作るも良し、割り切った関係で遊ぶも良し、ユウジ次第で色々な使い方ができる」、「お前は営業に向いている。いずれ営業で頑張ってもらうから、ここでトークスキルやコミュニケーション能力を磨け」とのことだ。さらに、「慣れてきたら“茶飯くずし”をやってみろ。それができたら一流営業マンの仲間入りだ」と笑っていた。“茶飯くずし”というのは、男性と飲食するだけで大人の関係を望まない女性会員を言葉巧みにその気にさせて、セックスまで持ち込む事らしい。最初はそんな事ができるのか?と思ったが、カイト先輩は何度も経験があるらしいし、俺自身も退会までに1人だけ“茶飯くずし”をすることができた。


 俺は「車屋」というクラブネームで活動を始め、同じ一ツ星会員の女性へデータベースから交際を申し込んだり、コーディネーターさんからの斡旋で順調にマッチング実績を増やしていき、二ツ星にランクアップすることもできた。現役モデルや女優のタマゴ等もいると聞いていたが、データベースの画像の様な可愛い子と本当に遊べるのか?と最初は半信半疑だった。しかし、実際にマッチングして会ってみると画像のとおりの顔だし、体型や職業等のプロフィールにも嘘は無かった。データベースには女子大生、OL、主婦、フリーター、個人事業主など、色々な経歴の女性がいて、20代~40代、美人系や可愛い系、モデル体型や幼児体型、明るい雰囲気やお淑やかな雰囲気、派手な顔つきや地味な顔つき。自分の好みやその時の気分で相手の女性を選ぶことができた。

 俺はそれら色々な女性の中から好みの女性とマッチングして、大人の関係を持つ。例えば、同年代のフリーターで、初対面にも関わらず親友のように馴れ馴れしく、ホテル併設のカフェで30分ほど話をしていたら「お兄さんならOKよ。さっさとヤリましょ」と自分から誘ってくる女性がいた。「クラブにはおじさんだけじゃなくて、同年代もいるんだね。」と、楽しそうに股を開いてくれて、二人でペア競技のスポーツでもしているかのように気持ち良い汗を流したことがあった。

 逆にヤルまでに一番時間がかかったのが30代半ばの専門職で、その女は大学時代に1度だけセックスを経験したようだが、研究が忙しく大学卒業後オリンピック2回分以上の期間、男性と友人や恋愛関係になるような機会が無かったらしい。「女であることを忘れそう」と冗談を言っていた。クラブ活動で男への免疫を作るつもりなのか茶飯だけの関係を希望だったが、何度か一緒に食事をした後、「まともな男性とセックスできる人生最後のチャンスかもしれないよ」と俺が半ば脅すように諭すと、黙ってホテルまでついてきた。顔は真面目なクールビューティで好みだったが、脱がせると細くて華奢な体つきで、手入れなど二の次だったのだろう肌はカサカサ、髪はパサパサ、陰毛は生え放題でアソコの匂いが少し強い女だった。ガチガチに緊張していて体が強張っていたが最後は観念したように股を開き、無事に女であることを再確認させてあげることができた。


 マッチングした外形的に好みの女と出会って、早ければ30分後にその女とセックスができるのだから当然興奮したし、どのように持ち込むかゲーム性があって楽しかった。金銭的に困っているのか、未知の世界を経験するためなのか、単に寂しさを紛らわせるためなのか、その女性の背景や思惑は知らない。ただ、恋愛に必要な時間と手間をすっ飛ばして体の関係に及び、一度きりかもしれないし数回続くかもしれない女を征服するのでも、それなりにお金が必要となったが十分に満足できた。俺自身の体質なのか一晩に大体2回ヤルのが通常だったので、常にコンドームを2つ以上鞄に持ち歩くようになり、自分の彼女には頼みにくい精飲をさせる等を試すこともできた。セックスはつき詰めれば自分のモノを女性のアソコに入れて射精することだ。その過程で雰囲気づくりをしたり、キスをしたり、愛撫したりして、最後は入れるのだが、一人一人体型や性格が違うように、相手の女性によって至る過程も気持ち良さも全く異なる。だから結局やる事は同じなのに飽きることは無かった。


 前置きが長くなったが、俺がわざわざ他の物語に出しゃばって話をしているのは、俺に夢のような時間を与えてくれた女性の話をするためだ。確か俺がクラブ入会2年目すぐの頃で“茶飯くずし”に成功した1週間後くらいだったと思う、俺の担当コーディネーターとは違うコーディネーター、速水ミナという女性から電話があり、「車屋さんは女性会員からの評判が良いし“茶飯くずし”もしてくれた優秀な会員のようね」、「ボーナスとして特別な女性会員とマッチングしてあげる。お手当はクラブ持ちだから気にしないで」、「その子との夜を思い出して、これからも活動に励んでね」と言われた。

 指定された日時に「ツゥーセゾンズホテル東京」のロビーで担当コーディネーターと待ち合わせ、その場で客室のカードキーを1枚渡された。客室を訪ねると白ニットに赤のタイトスカートの女性が扉を開けてくれて、ソファに座るよう案内してくれた。

 「初めまして。車屋です。速水コーディネーターからのご紹介で来たのですが、ここで良かったですか?」

 「ええ、お待ちしていました。マミコと言います。聞いていたとおり爽やか好青年ね。こちらへどうぞ。」案内されたソファに二人並んで座る。

 「いえいえ、マミコさんこそすごく美人でビックリしました。…咄嗟の事で思い出せないんですけど、誰かに似てるって言われませんか?」

 「言われるわよ。「惚れるなよぉ、そこの男子」って言ったら誰か思い出すかしら?」マミコさんがこちらに人差し指を向けてクルクル回しながら可愛い声で言った。

 「そう、そのCMの子。えっと……朽木エリカだ。」

 「ふふふ。私自身が一時期「エリカ」ってクラブネームで活動していたくらい似ているって言われるわ。」

 「へ~、やっぱり。実際、本物に会った事は無いけど、体型とか声とかそっくりだし、服装もオシャレですね。」

 「でも、エリカに体型が似ているってことは貧乳って事よ。ガッカリしたんじゃない?しかも本物よりも年上だし。」はにかんでいる顔も似ている。

 「とんでもない。俺、ファンって言うほどではなかったんですけど、ああいう清楚で優等生タイプの女性が好きで、朽木エリカの画像を何度もオカズにしましたよ。」

 「ははははは、正直ね。ミナさんが私を車屋さんにマッチングしたのは、そういう理由かもね。」マミコさんがソファを立ちベッドの方へ歩いて行くのを目で追う。

 「じゃあ、車屋さんからをシャワーどうぞ。」と促されて、急ぎシャワーを浴び、マミコさんも入れ替わりでシャワーを浴びた。


 「明るいままでも良いですか?マミコさんの綺麗な体を見たいんです。」二人ともバスローブを脱ぎ、クイーンサイズのベッドに上がる。

 「ええ、私はかまわないわよ。」マミコさんは自分の美貌に自信があるのだろう羽毛布団を端によけて事無げに仰向けに寝転がった。傷一つない綺麗な白肌、艶のある黒髪、スラリと長い手足、Bカップほどの形が良い胸、逆三角形に揃えられた陰毛。何度もオカズにした朽木エリカが実際に目の前にいるみたいだ。俺も添い寝して肌や胸の感触を楽しむ。なめらかなモチ肌、ボディミルクだろうか備え付けのボディソープとは違う甘い香りもする。左乳房の下にある大きめのホクロが少し目を引くが、完璧にメンテナンスされている体だ。

 「どう?昔オカズにしていた女を実際に抱く感想は?」

 「最高です。」短く答えた後、マミコさんの褐色の乳首にしゃぶりつく。

 「厳密には同一人物じゃないけど、思う存分楽しんでね。」マミコさんが俺の頭や背中を撫でてくれる。俺はマミコさんの唇、頬、耳、首筋、鎖骨、腋、乳房、乳首、臍、腰骨を思う存分舐めまわした。自分が興奮して楽しいだけではなく、マミコさんも目を閉じ気持ちよさそうな表情で小さく短く呼吸している。きっともう濡れているだろう。マミコさんの股の間に体を移してクンニをする。年上で経験豊富な女性だ。左右の赤黒いビラビラが大きく、広げてみると小指の直径くらい穴が呼吸に合わせて開いたり閉じたりしていた。でも、手入れが行き届いていて不快な匂いも無い。迷わず割れ目を舌ですくい上げるように舐め、クリも舌先で舐めまわした。

 「若いのに自分から舐めてくれるなんて関心ね。」

 「よかった。マミコさんも気持ち良くなってください。」

 「ええ、そうするわ。…ついでに1つリクエストしてもいいかしら?」

 「もちろんです。」股の間から少し顔を上げて答える。

 「ここを吸ってもらえるかしら?」マミコさんが上半身を起こし、クリトリスを指さしている。

 「吸うって?」

 「クリに唇を当ててスーってゆっくり吸うの。やってみて。」

 「はい。」言われたとおりクリに唇をそっと当てて、ゆっくり吸い込んだ。俺の唾液とマミコさんの愛液でジュルル、ジュルルと音がする。初めての教えてもらった技だ。

 「そうそう上手ね。後でご褒美をあげるから、いっぱい舐めたり吸ったりして。」マミコさんは気持ちよさそうに少し艶っぽい声で言ってくれて、5分程続けていたら腰をピクピクっと短く痙攣させてイってくれた。マミコさんはティッシュで軽く俺の顔を拭ってくれた後、

 「ありがとう。さっきの良かったわよ。…そのままいらっしゃい。」と股を広げて受け入れる体勢をとってくれた。

 「生でいいんですか?」

 「大丈夫、ピルを飲んでいるから。それよりも、早くしないと私に入れる前に出しちゃうんじゃないの?」マミコさんが俺のモノを軽く握って挑発してくる。

 「しっかり中でイキますよ。何度もオカズにしてイメージトレーニング出来ていますから。」

 「ふふふ、なるほどね。」十分濡れているアソコにモノを差し込む。入口は摩擦抵抗なくスルリと入り、緩いんじゃないかと疑った束の間、マミコさんの温かく柔らかい体内にモノ全体が優しく包まれるように感じた。それだけではなくモノに吸い付くというか、モノが吸い込まれるような感覚もあった。

 「すごい。気持ちいい。」俺が正常位で気持ち良い感覚に酔いしれて出し入れをしている間、マミコさんは薄ら笑いを浮かべていた。

 「すいません、イキます。」たぶん10分間ももたなかったと思う。気持ち良すぎて我慢ができなかった。

 「謝ることは無いわよ。ほとんどの男性はこうだから。」マミコさんがゆっくり上半身を起こして、ティッシュ箱に手を伸ばす。

 「言い訳するみたいでカッコ悪いけど、こんなの初めてです。」同じ箱から俺もティッシュを取り、モノを拭き取る。すぐにでも2回目をしたい。

 「珍しい体質みたいで名器って言うらしいわよ。気持ち良かったでしょ?」

 「はい。あの…、2回目を。」

 「もちろんよ。でも、その前にシャワーを浴び直しましょ。車屋さんの顔がカピカピになっちゃう。」マミコさんはニッコリ笑うとベッドから滑り降りて、浴室へ歩いて行った。


 2回目はマミコさんからのキスで始まった。仰向けに寝ている俺にマミコさんが覆いかぶさるように上に乗って、唇へのやさしい口づけから徐々に激しくなっていき、マミコさんの舌が入って来て舌を絡められ、丸ごと俺の舌を口に含み吸い込まれた。マミコさんの唇は柔らかく、キスの合間の吐息からも爽やかな香りがした。マミコさんは「まだキスだけだけど、十分みたいね。」と体を起こし、俺の腹の上でピクピク上下に動く勃起したモノを握り、仮性の皮を剥いた後、騎乗位で自ら導いてくれた。マミコさんは俺の上にペタンコ座りをするように乗って、上手くバランスを取りながらクイクイ小さく前後に動かし始めた。年上年下に関わらず、女性の方から積極的になってくるのはやっぱり嬉しい。それも今回はただの女ではない、性欲なんて単語を一度も使った事がなさそうな可憐、高潔、聡明な朽木エリカ(によく似た女性)がやってくれているのだ。

 俺が名器に感じ入っている時、マミコさんが「まだイっちゃダメよ。約束のご褒美をあげるから。」とニコッと笑うと、M字に足を開いて両手を俺の胸に着いてバランスを取り、モノがマミコさんの体内でキュっと締めあげられた。それだけでも十分気持ち良いのだが、マミコさんはゆっくり腰を上下に動かしてモノを刺激してくれる。柔らかいトロトロの膣がモノ全体を優しく包み込み、吸い込まれるような感覚だけでも気持ち良かったのに、手の握力や口の吸引よりも甘美で官能的な圧迫が加わり、亀頭の感覚がバグりそうだった。2回目にも関わらず締められてからものの2~3分で果ててしまった。

 もちろんすぐに3回目を仕掛ける。俺は一晩だけの女性と理解しつつも、本当の恋人のように最大限の気遣いと愛情をマミコさんに向けるよう努めた。気心が知れた恋人同士のように楽しい会話をしながらお互い愛撫し愛撫され、30分程モノの回復に時間がかかったが、何とか硬度を持ち直し入れることができた。マミコさんは気持ちよさそうに感じているというよりは、楽しそうにニコニコ笑っていて余裕だ。俺が「もう一度ご褒美をください」と恥ずかしいお願いすると、「ははは」と声を出して笑い、俺の顔をジッと見ながら正常位で抱いている俺を再度締め上げてイカせてくれた。


 マミコさんからのお誘いで一緒に浴室に入り、シャワーで洗い流した後、二人で広いバスタブに浸かった。

 「すごく気持ち良くて夢のような時間でした。」

 「私も久しぶりに年下の子と出来て楽しかったわよ。いくら20代でも3回したらさすがに疲れたかな?」

 「俺、いつもは一晩2回が限界なんですけど、気持ち良すぎて3回目イケちゃいました。朽木エリカの外見で名器って最高ですよ。」

 「ありがとう。…噂だけど、本物のエリカも名器で男を夢中にさせていたらしいわよ。」マミコさんが少し声を潜める。

 「えー、本当ですか?」

 「ええ。私がただのそっくりさんだと思う?ちなみに私、整形じゃないわよ。」

 「もしかして朽木エリカの家族とか親戚?」

 「ふふふ。素性は明かせないけど、まぁ、そんなところね。で、私が名器ってことは、あの子が名器でもおかしくないでしょ。」

 「たしかに。」

 「これは独り言なんだけど、私ね、あの子が東京で成功した事に嫉妬していたの。最初はモデルが誰か分からないような靴のカタログに採用されたって喜んでいたからバカにしていたのに、大学在学中に本当にファッション誌のモデルになっちゃってさ。私だってモデルは無理としても華やかな職場で働きたいと思って、東京に何度か一人で来て働き口を探していたの。で、その時「うちで働かない?」って声をかけてくれたのがコーディネーターのミナさん。話だけ聞くつもりで着いて行ったら綺麗な高級ホテルに案内されて、そこにテレビでいつも見ているイケメン俳優がいて、その人とお話もできて、「東京って普通に芸能人と会えてスゴイ」って思っていたら、なし崩し的に一晩相手をさせられたの。まぁ、好きな芸能人とだったから悪い気はしなかったけどね。…そしたら翌朝、何十万円っていうお手当と田舎から東京までの交通費、私が予約していたホテルのキャンセル料とかも合わせて全額現金でポンと渡されたの。これが初めてのパパ活。最初は3連休とか飛び石連休の時だけ田舎から出て来て活動していたんだけど、たった一晩でこんなに稼げると思うと、田舎で手取り月給約20万円の仕事を続けるのが馬鹿々々しくなって、本物が春に殺される前の年明けだったかな?東京に越して来て、本格的にパパ活をすることにしたの。」

 「本物が殺された時、怖かったんじゃないですか?」

 「そうね。あの子が殺されるまで「エリカ」っていうクラブネームで活動していたから、刺されたのがもしも私だったらって“ゾクッ”としたわよ。」

 「たしかデートクラブで遊んでいた男の奥さんが、夫が遊んでいた女を朽木エリカだと勘違いして刺したんでしたよね。」

 「そうそう。男性会員が女性会員にハマって、会社のお金を女性会員とのデートに使い込んで、奥さんの恨みを買ったってやつ。」

 「人違いで殺されるって気の毒ですよね。もう3年近く経つのか…。」

 「…もしも人違いじゃなかったら?…男を夢中にさせた女性会員のクラブネームは「マミコ」。もちろん、私じゃないわよ。…でも、どうして本物そっくりの私がクラブネームを「エリカ」から「マミコ」に変えて活動していると思う?」

 「えっ。」

 「しかも、あの子の遺品の中には普通の大学生では持ちえないくらいたくさんのブランド品や、1千万円以上のお金が貯まっている銀行口座もあった。エリカの名誉を守るためでもあるけど、両親はこの通帳を芸能事務所のマネージャーから渡されて、お金で“ダンマリ”を約束し、私はブランド品で手を打った。」

 「それじゃあ。本当に本物がパパ活をして殺されて、それを隠蔽して朽木エリカを守るためにマミコさんが「マミコ」のクラブネームを引き継いで活動しているってことですか?」

 「ふふふ、少しお喋りしすぎたかな。…こんな事を他人に話しちゃダメよ。私も車屋さんも怖い人に消されてしまうから。」

 「じゃあ、なんで教えてくれたんですか?」

 「車屋さんが優しい人だから。…久しぶりだったわ、私を大事に抱いてくれて恋人の様なセックスができたのは。だから車屋さんのような“いい人”はクラブに長くいたらダメ。早く抜けた方が良い。…私のような悪い女に精子とお金を搾り取られて破滅しちゃダメよ。」


 次の日の朝もマミコさんと一度セックスをして、事後二人でじゃれ合いながらシャワーを浴びている時に手だけでもう一度イカされた。一晩で5回も出したことになり、俺の人生で最高記録になる。

 チェックアウト後の別れ際、マミコさんは「昨日話したことを忘れないでね。『楽園』なんてこの世には無い。悪い女に引っかからないように気を付けるのよ。」と言葉を残して去って行った。


 その後、俺はマミコさんのアドバイスに従い、クラブの利用頻度を減らしながら“のらりくらり”約1年間活動を続けた。職場ではK市での夜から次第にナオさんとの関係が深まり、結婚を機にゼタバースクラブを退会した。

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マミコの足跡 @edage

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