第38話 ~~~~~幕間~~~~~

 『朽木エリカ』という存在が世に知られ、応援だったり、嫉妬だったり、事実だったり、虚実だったり、色々な声がネット上で好き放題書かれている。


「名無ッシー:朽木エリカの写真集とか出ないかな~」

「いい人止まり:出たらどうするんだよ?」

「名無ッシー:いっぱい買って応援する。」

「いい人止まり:本当にそれだけか?正直に言え。」

「名無ッシー:パジャマ姿や、あわよくば下着や水着姿もあれば、それで妄想する。」

「いい人止まり:気持ちは分かる。エリカはあまり肌を露出しないもんな。」

「名無ッシー:あのレベルの美人だと顔だけでもヌケるけど、やっぱり裸を見たい。」

「いい人止まり:「ポートレートジャーナル」の入浴姿に何度かお世話になった。」

「名無ッシー:同士よ。」


「775:朽木エリカって言うほど可愛い?ありがちな顔じゃない?」

「773:「10代女性がなりたい顔ランキング」5位に急上昇じゃん。清楚や透明感が良いんじゃない?」

「775:清楚って言うけど、地味なだけでしょ。」

「773:男は自分の言う事を聞きそうなボーっとした女がいいのよ。」

「775:でも、あいつ「エイガク」なんだって。」

「773:マジで!可愛くて頭良いとか、理想の彼女像なのだろうけど大半の男がビビって近づけないじゃん。」

「775:まあ、少なくとも底辺男や量産型を相手に愛想を振りまく必要ないよね。」

「773:チヤホヤされて人生イージーモードだろうから、優等生のふりして性格悪いんじゃない?CMのセリフ「勘違いするなよぉ。底辺男子!」に変えたらいいのに。」


「風来の名無し:朽木さん、綺麗だ。付き合ってください。」

「土着の名無し:エリカが俺の腕の中で「いやや」って言ってる。」

「風来の名無し:誰だよ、おまえ。」

「土着の名無し:エリカは俺の嫁。」

「風来の名無し:何なんだお前は、真剣なファンに失礼だぞ。」

「土着の名無し:エリカが俺のチンポで騎乗位しながら「ニワカは去れ。」と言ってる。」

「風来の名無し:朽木さんはそんなことをしない。お前こそニワカだ。」

「土着の名無し:じゃあ、お前はエリカの左乳下に大きいホクロがあるのを知っているのか?」

「風来の名無し:なんだよ。それ本当なのか?俺は東通塾のモデルの頃から朽木さんを応援しているが初めて聞いたぞ。」

「土着の名無し:ふふふ、だからエリカは俺の嫁だと言っているだろう。」


「芸能ライターN:朽木エリカの男関係の情報求む!今彼でも元カレでも、本命でもセフレでも、男性遍歴に関する事なら何でも可!有益情報にはギャラも出します。」

「レディフーシェ:朽木さんは少なくとも東京に出るまでは彼氏なんておらんかったよ。田舎で世間が狭いけぇ、もしそんな事が有れば、学校だけじゃのうて県内みんなに知れ渡る。」

「芸能ライターN:じゃあ18までは彼氏がいない処女?」

「レディフーシェ:間違いないよ。しかも、朽木さんは島の男達を気持ち悪がってたけぇ、男と付き合うっていう発想が無かったと思う。」

「芸能ライターN:朽木エリカは男性恐怖症?」

「レディフーシェ:恐怖かは分からんけど、嫌いだったと思う。男達が朽木さんで変な想像しながらオナニーしていると聞いていたから。」

「芸能ライターN:自意識過剰じゃなくて、同級生はみんな朽木エリカをオカズにしていたの?」

「レディフーシェ:そう。有名な美少女だったし、私の元彼を含めて、学校の男達が朽木さんの写真とエロ本を回し読みしていた。」

「芸能ライターN:東京に出てからは何か知ってる?」

「レディフーシェ:知らない。私は地元に残ったから。」

「芸能ライターN:もっと朽木エリカの地元エピソードを聞きたいなあ。ギャラを出すし、東京までの交通費も出すから詳しく聞かせてよ。」


「顔ナナシ:私もあんな顔だったら人生違っていただろうなあ。」

「カフェdeバイト:私は直に見た事無いけど、友達の話だと大学では超地味な格好で歩いているらしいよ。すぐにエリカちゃんって分からないくらい。」

「顔ナナシ:売れてから変装しているんじゃない?」

「カフェdeバイト:それが、1年生の時からずっと変わらず貧乏くさいんだって。」

「顔ナナシ:へえ~、画像や動画だとメイクや衣装で可愛く見えているだけなのかな。加工もしてたりして。」

「カフェdeバイト:加工は分からないけど、日常と映像とでは雰囲気が違うからSNSもやってないんじゃないかって友達が言ってた。」

「顔ナナシ:でも映像と多少違っても美人には変わりないから、イケメンも金持ちも、男なら誰でも召使いにできるんだろうな~。」

「カフェdeバイト:うわさだと彼氏がいるらしいけど、つきあっているのはそのイケメンだけで、男をはべらせて顎で使うような事はしていないよ。」

「顔ナナシ:いいな~。私もイケメン彼氏ほしい。でも、エリカちゃん真面目なのはイメージ通りだったんだね。もっと遊んでいると思ってた。」


「ソックスドーム:エリカちゃんに俺の初めてを捧げると決めた。」

「+生糸@二刀流+:いや迷惑です。」

「ソックスドーム:30年物の宝刀だぞ。」

「+生糸@二刀流+:だから要らないって言っているだろ。エリカは美人女子大生だぞ。彼氏がいるに決まっているだろう。」

「ソックスドーム:彼氏などいない。あの透明感は手つかずだからだ。」

「+生糸@二刀流+:いや~、たぶん男も彼氏一人だけじゃなくて、二股、三股といて、Hは順番待ちだぞ。」

「ソックスドーム:勝手な事を言うな。お前に何が分かる。」

「+生糸@二刀流+:俺は彼女だけではなく、義妹も女友達も喰ったから分かる。真面目そうな子ほど夜も好奇心旺盛なんだぞ。」

「ソックスドーム:お前のセフレとエリカちゃんを一緒にするな。」

「+生糸@二刀流+:まずはお近づきになってデートが出来るようになれよ童貞。話はそれからだ。」


「ナナシンデレラ:「ポートレートジャーナル」の記事で見たけど、エリカさんは中学生の頃からモデルになるのが夢だったんだって。」

「レディフーシェ:ファッション誌デビューはまだじゃけど、頑張っとるね。」

「ナナシンデレラ:田舎から東京に出て夢を叶えるのって応援したくなる。」

「レディフーシェ:東京は物価が高いし、大学の学費も高いけぇ大変らしいよ。」

「ナナシンデレラ:エリカさんってお金持ちのお家の人なのかな。」

「レディフーシェ:金持ちや資産家とかではないわね。」

「ナナシンデレラ:じゃあ、タレントのお給料や実家からの仕送りでやり繰りしているんだね。」

「レディフーシェ:そんなにたくさん仕送りできるようなお家じゃなさそうだから、どうやって私立大学の学費を払っているのかしら。」

「ナナシンデレラ:お給料やバイトじゃないの?」

「レディフーシェ:それだけかな?」

「ナナシンデレラ:でも、私達と同じ一般家庭の子が逆境を乗り越えて成功するって夢があるね。」

「レディフーシェ:「同じ」一般人とは言えないわね。中学、高校と学校中の男達が朽木さんの想像をしながら何枚ティッシュを使ったか想像できる?男友達の母親はゴミ箱がすぐにいっぱいになって掃除が大変って苦笑いしていたわよ。」

「ナナシンデレラ:確かに「同じ」ではないか。私にはそんな伝説を作れないし。」


「惣菜屋:「今日のオカズは何ですか?」でお馴染みの『オカズ大喜利』に今話題の朽木エリカさんがネタとして初登場。リンクを貼っておくので、ぜひコメントを残していってください。」

「Pパンダ:エリカちゃんがついにネタになるのか。僕の妄想をいっぱい書き込んであげる。」

「一晩一発屋:いいね~。色んな変態が色んな書き込みをするから、エリカがどんなふうにオモチャになるのか楽しみ。本命は枕営業ネタかな。」

「未使用燃料棒:処女かビッチかでも結構ネタの内容が変わるぞ。」

「チンドル:セックスだけじゃなくて、フェラからの顔射も面白そう。」


「地味なウグイス嬢:エリカちゃん可愛いなあ。私も洗顔料はビオールのを使っています。」

「脱落者ふわり:東京じゃあの程度、掃いて捨てるくらい大勢いるのに私と何が違ったんだろう。」

「地味なウグイス嬢:ふわりさんも芸能人?」

「脱落者ふわり:元ね。今は辞めた。」

「地味なウグイス嬢:エリカちゃんは芸能界ですぐに売れたんですか?」

「脱落者ふわり:いや。たまたまヒット曲のMVに出ただけで、それまではパッとしない子だったよ。」

「地味なウグイス嬢:あんなに可愛いのに。」

「脱落者ふわり:さっきも言ったけど、業界では朽木は大したこと無いのよ。私は朽木より背が高いし、胸もある。顔の系統は違うけど、私もずっと「綺麗だ」って言われて育ってきた。朽木に負けているといえば、学歴くらいかな。私はFランで向こうはエイガクだし。でも、私は消えて朽木が生き残った。」

「地味なウグイス嬢:ふわりさんはどうして辞めたの。」

「脱落者ふわり:事務所やオーディションにいる周りの子もみんな美人だったのと、単純にお金が続かなくなったの。」

「地味なウグイス嬢:結局人生お金なんだね。エリカちゃんはいい所のお嬢様だったの?」

「脱落者ふわり:そうではないみたいよ。大学の授業よりもバイトに頻繁に行っていたみたいだし。でも、面白い噂を聞いたことがある。」

「地味なウグイス嬢:噂って何?教えて。」

「脱落者ふわり:フレームズだけじゃないけど、芸能事務所ってタレントによっては枕営業や売春をさせることがあるの。朽木もやったんじゃないかって噂。」

「地味なウグイス嬢:すごーい。透明感とか清純派とか言っておいてドロドロ。」

「脱落者ふわり:じゃなきゃ、あの程度が普通にしていても売れるはずないもん。」


「タクドラX:「グランドハイマウントホテル」のタクシー乗り場で朝に待機していたら、朽木何たらってのに似た子を3回くらい乗せたことがあるよ。バックミラーで何度も盗み見するくらい美人だったな~。」

「野次馬名無し:高級ホテルで打合せか、いい御身分だな。」

「タクドラX:それが3回とも一人で乗って来て、某駅まで行くのを指定されるんだ。何か疲れてそうだし、ありゃあ、帰宅じゃないかな。」

「野次馬名無し:デートか密会の朝帰りかよ。清楚が聞いて呆れる。」

「タクドラX:でも、本人かそっくりさんかは分からない。派手なメイクで、ブランドバックを持って、ヒールをカツカツ言わせながら乗ってくるんだ。なんかCMとかとイメージと違う。」

「野次馬名無し:じゃあ別人じゃないの。」

「タクドラX:ただ、体型というか、背格好はそっくりなんだよな~。」

「野次馬名無し:どっちなんだよ。」


「マヌカン=ヴァランセ:ねえ、朽木エリカの裏バイト疑惑聞いたことある?」

「サーティがる:あるある。あいつ銀座のラウンジでおっさん相手に酒を注いでたとか、マッサージ店で“おさわり”をサービスしていたとか、色んな情報あるんだけど。」

「マヌカン=ヴァランセ:もっとすごいのになると、マッチングアプリでパパ活して、荒稼ぎしているってのも聞いたよ。」

「サーティがる:おっさんに体売って、どの面下げて清楚とか正統派美人って言ってるんだろうね。」

「マヌカン=ヴァランセ:「ほら、貧乳。もったいぶらずに脱げ」って言われるんじゃない?」

「サーティがる:wwwww。「ヒドイ事を言わないでください」とか言いながら嘘泣きしてるよ。泣き芸女だから。」

「マヌカン=ヴァランセ:でもあのチビ、たぶんフェラは好きだよ。」

「サーティがる:えー、なんで?」

「マヌカン=ヴァランセ:「フェラ好き」、「お口好き」、「クチスキ」、「クチキ」なんてね。笑」

「サーティがる:超ウケる。マヌカンさんと一緒にお酒飲みたい。楽しそう。」

「マヌカン=ヴァランセ:とにかくあいつは出しゃばらずに、裏で臭いチンポでも咥えてたらいいのよ、清楚系ビッチ。」


「電池男:エリカちゃんとセックスするのって、いくら払えば出来るのかな?」

「名無し君:清純を売りにしているのに、そんな事するはずないだろう。」

「電池男:そうかな~。若くて可愛い風俗嬢もたくさんいるよ。それに最近「エリカ」って源氏名の嬢も増えてきた。」

「名無しの君:知らねえよ。じゃあ風俗に行け。」

「電池男:真面目そうな嬢でもお店では何万円かで裸になってエッチな事させてくれるんだぞ。エリカちゃんもさせてくれたら良いのに。」

「名無しの君:そんな話をしたら「キモい」って逃げだすと思う。」

「電池男:んふ~、エリカちゃんの言い値を払うから、エリカちゃんにギンギンのをねじ込んで、思いっきり中田氏したい。」

「名無しの君:おまえ素人童貞で、お金を払わないと女に相手にしてもらえないだろ。」

「電池男:ぐふふ。僕は普通の男よりも色々と経験豊富とだけ言っておく。」

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