第24話 急な妊娠とか、体にアザや傷を作るのは勘弁してよ。

 仕事が無い間も、コウジと付き合ってからも、近江さんとのパパ活は続いている。続いているというよりも既に生活の一部だ。高級ホテルのロビーやレストランで近江さんと待ち合わせをし、普通の大学生なら年に1度の記念日くらいしか食べられないような食事をする。それも月に2~3回、日本料理、フレンチ、イタリアン、中華と種類も様々だ。個室が空いていれば個室で、空いていなければ奥の方の席で、できるだけ目立たないように食事をするのだが、近江さんはお酒でだらしなくなるような人ではないし、まわりも落ち着いた人が多い。大学生の騒がしい合コン等あろうはずが無いし、時々ダサい恰好の旅行客が少しでも元を取ろうとガツガツ卑しい事をするくらいだ。楽しく会話しながら美味しい食事をいただく。この雰囲気の中に自分がいられることが分不相応ではあるが心地良い。ミナさんが最初に教えてくれたとおり、いっぱい美味しいお店を知ることができたし、私から「あのレストランにもう一度行きたい」とリクエストしたこともある。自分一人では知り得ない世界を近江さんに教えてもらっている。

 食事の後はチェックイン済みの部屋でシャワーを交代で浴びた後、おしゃべりの続きをしたり、セックスをする。近江さんのおませな娘さんの話を聞いたり、私が大学の試験前に勉強を教えてもらったりすることが多いが、必ずどこかで近江さんのキスや優しいタッチからセックスが始まる。最近では夜に明かりを消す事もしなくなった。近江さんが朝や明るい所でのセックスの方が好みだというのが理由だが、私がセックスに慣れたのもあるし、今更近江さん相手に隠すような場所もないのも理由だ。あと恥ずかしい理由がもう一つ。明るいと近江さんがクンニをしてくれる可能性が高くなるからだ。近江さんに私の処女を買ってもらってから何度もセックスし、少しずつ気持ちいい所を開発されて、濡れるようになり、イケるようにもなった。今、私が近江さんとのエッチで一番イケる確率が高いのがクンニである。指触ってもらうのも気持ちいいが、舌ででっぱりや割れ目を緩急つけて舐めてくれるのがゾクゾクして最高に気持ち良い。もちろん事前にシャワーを浴びているし、バイト先のエステで定期的にムダ毛処理もしているが、臭くないのかな?汚くないのかな?と思いながらも、男がしゃがんだり寝転んだりして私の股間を必死に舐めてくれるのが視覚的にも興奮する。それも私よりも年上で社会的地位もあり、たくさんお金を持っている男が自ら進んでやってくれているのだ。後ろに手を着いたり、壁にもたれたり、またある時は近江さんの顔に跨ったりして、上から見ていると、その男を従属させているような優越感をおぼえる。舌による物理的な刺激と視覚的興奮で私は比較的容易にイケるようになり、イク快感や解放感が癖になって、近江さんが自発的にしてくれるだけではなく、私から要求するようにもなった。


 明るいままの客室の中、いつもどおりキスや私の首筋、乳首、脇腹、お臍、腰骨と円を描く様に舐めながら私の上半身のいたるところを舐めたり撫でたりしてくれる。私は露出が多い衣装で写真を撮られることは無いが、キスや噛まれたりして赤い跡が残ると困るので、撮影の予定の有無に関わらず専ら舐めたり撫でたりしてほしいとお願いしているからだ。ユリエさんにも「急な妊娠とか、体にアザや傷を作るのは勘弁してよ。」と言われている。近江さんが私を舐めた唾液が乾いて首筋や胸辺りから匂いがしだす頃には、私も気持ち良くなっている。

 「キス。」と私が単語だけ言うと近江さんが私の唇を吸ってくれて、私の方から舌を出すと近江さんがそれを口に含み、お互いの舌を吸い合い、舌を絡めてディープキスをする。

 「いっぱいキスをして満足してくれたら、またいつものをお願いします。」

 「いつものって何かな?」近江さんがとぼける。

 「……アソコを舐めて欲しいです。」

 「またイキたいの?」近江さんに聞かれてコクリと頷いた。

 「ふふふ、マミコさんは可愛い顔をして男にそんな命令をする子になったんだね。」私が後ろに手を着き、足をM字に開くと、近江さんは楽しそうに「もうヒクヒクしているよ」と言いながら舐め始めた。近江さんは私の股間に顔を埋め、割れ目に沿って下から掬い上げるように舐め、割れ目の周りや内股にも舌を這わせ、舌を尖らせて穴の中に入れてきたり、でっぱりを口に含んだり舌先で弄ぶ。クンニをしてもらっている時、私は感じ入る様に顎を反らしたり、何かを我慢しているように俯いたりするだけではなく、目を閉じて薄ら笑いをしている事もあるらしい。実際気持ち良くて、今晩も近江さんの舌先でイカせてもらった。

 近江さんは私をイカせた後、手際よくコンドームを着けて「俺も気持ちよくしろ」と言わんばかりに勃起したペニスを激しく出し入れをしてくる。女の股間を舐めてペニスが萎えるかと思えば勃起したままで、むしろいつもより角度が斜め上に上がって興奮している。出し入れ行為が始まって10分ほど経ってから、クンニで気持ち良くしてもらったお礼として意図的にギュッと内部を締めて近江さんをイカせた。ミナさんが言っていたとおり今回も締めれば一瞬であった。膣トレ成果である。

 4月にミナさんに買ってもらった「インサートボール」で、レッスンやバイトで遅い日以外は毎日トレーニングを続けてきた。太さも長さもは近江さんのペニスよりも小さいし短い。2つのボールが繋がった形をしていて最初は1つ目のボールを自分の穴に入れるのも苦労したが、自分の指で割れ目を濡らして入れるようにした。ボールを入れた後どうすれば良いか分からなかったが、説明書によるとボールを体内で握るようなイメージで膣を締め、しばらくホールドした後、力を抜くのを繰り返すらしい。1つ目で慣れた後、繋がっている2つ目も入れてトレーニングを続けた。意識して膣を締める時に体内で上の方に締め上げるイメージでやるのだが、お尻もキュッと上がってヒップアップにもなったし、息を吐き出してから締めると下腹部にも力が入り、下腹や腰回りがスリムになりボディーラインも綺麗なったような気がする。

 いずれにせよトレーニングの成果で意図的に締めることが出来るようになり、近江さんにコンドームを着けてもらうようになった時期から実戦導入してみた。最初はボールよりもペニスの方が大きくて硬いため、効果があるか恐る恐るだったが、近江さんは文字通り三こすり半くらいで果ててしまい、「スゴイ。今のは何だ?」と驚きと喜びを隠せないようだった。これから数度、何もしない時と締める時との違いを比較検討してみたが、意図的に締めた場合、明らかに早くイカせることができると分かった。元々私を名器だと喜んでいた近江さんは何もしなくても満足してくれていたが、私が疲れている時や騎乗位で恥ずかしい等、早く終わらせたい場合に自分で終わるタイミングをコントロールするようにした。しかし、だからといって毎回締めるのではなく、早く終わらせたい時限定で使う。一度、入れられてすぐに締めてみたら、すぐに近江さんがイってしまい。精神的な部分で消化不良だったのか「もう一回」と言われて、2回戦をするのにペニスが回復する時間も含めて余計に時間がかかってしまったことがあった。それもコウジのように数分で復活するのではなく、私を愛撫したり、自分でペニスを擦ったりしながら1時間程かけてやっと硬さが戻ったのである。近江さんはパパ活の男性会員の中では若い方とは言え、40手前のおじさんである。仕方がない事ではあるが、私の目の前で自慰行為をしてでもペニスを復活させようとしているのを見て可哀想になった。

 あとは私を気持ちよくしてくれたご褒美として、ある程度普通に行為を楽しんでもらった後、締めて気持ち良くイカせてあげることもある。最近お気に入りのクンニでイカせてもらった後はこれをしている。近江さんには「イった直後で感度が良くなっているから」と説明しているが、私が意図的にやっていることである。こうなると何だか自分の方に主導権があり、生殺与奪を自分が握っているようにさえ感じる。近江さんがより高いレベルで満足できるかを私が決めることができるのだ。ミナさんがお手当を貰ったり、美味しいご飯を食べたり、セックスで気持ち良くなり、自分も楽しみながらクラブで実績を上げてきたのはこういった努力や工夫の積み重ねだったのだ。以前ミナさんに相談した時「男ってチョロいでしょ。女がどんな思いかも知らないで、ヘコヘコ一生懸命に腰を振って勝手に出しちゃうんだから。」と言っていたが、まさにそのとおりだ。

 ちなみに、コウジにはこの技をまだ使っていない。使わなくてもすぐイクからだ。

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