続・学園編11 鬼ごっこ セカンド


月城さんことチラ子は校門を出て

道なりに歩みを進めていると



しばらくして バレない様に その後方を歩いていた時


おや?


家が建ち並ぶ 団地に入っている事に気付く


しまった! 家の用事だったのか…


てっきり用事とは何処かに寄るモノだと思っていたのに 家の用事とか なら後を付ける意味もないよね


そう思い あたしは 諦めて帰ろうか とした時


チラ子が門を潜り 家に入って行くのが

遠くに見えた


彼処がチラ子の家なのか 結構大きな家

に住んでるな と思いながら…


もう家に入ったのなら 家の前を通り過ぎる

くらいなら いいよね と歩みを進める


チラ子こと月城さんの家を横目で見ながら

家の前を通り過ぎようとすると


表札に目をやった あたしは


え!?


少し 驚愕する


苗字が違う…


……


学校では偽名でも使っているのか?

流石にそれは無いよね…


それとも 自宅ではなく 友達の家に用事だった

とか? 親戚の家とか? 考えても答えは出ない


あまり人の家の前で立ち止まっている

のもアレだなと思い 横目で見ながら通り過ぎる


家に帰ろう


そう思い歩みを進めると


「おい! 前!」


え?


後ろの方から声がしたと思った矢先


ドン


頭に光りが走った


と思ったら いつの間にか 道端に尻餅をつく形に

「痛ッ」

オデコとお尻が痛い 左肩に掛けていた鞄は

手首の所まてズレ落ちて地面に転がっている


「あ〜〜あ」

誰か駆け寄って来て そう漏らすと


「大丈夫か?」

「えっ あ…うん」 あたしは反射的に そう言って

声の主を見ると 男子クラスメイトBくんが居た

「…いったい? 何が?」

「電柱に ブツかったんだよ 余所見していた みたい

だから せっかく注意してやったのに」「そっか」あ痛たた


Bくんは あたしに手を貸して起こしてくれると

「明石さんの家って この辺?」

そう言われたけど 違うので 「えっ あ 友達と一緒に帰ってたんだけど もう別れて 今は1人になったとこ」一応体裁を見繕っておいた 「ふ〜ん」

「起こしてくれて ありがと」「いや まあ 大した

怪我なくて良かったな」「うん ホントに」お陰様で 続け様に あたしは尋ねる


「ココ歩いてるって事は Bくんの家は

この辺なの?」


男子クラスメイトB

「うん まあ ちょっと行った先に住んでるんだ」

あたし「へ〜ッ じゃあ この辺に住んでる人とかは

わかる感じ?」

男子クラスメイト B 「まあ ある程度なら」

ふむふむ 「じゃあ そこの家の子とか知ってる?」

月城チラ子が入っいた家を指差す あたし


男子クラスメイトB

「えっ! 何 言ってんの? そこは ウチのクラスの ××さんの家だろ」


!!



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