続・学園編 9 ストレスしか無い…回


ホームルームが終わって放課後


あたしは思考を巡らせる


今さっき 会話した時に春日さんの様子が何か?

おかしい気がして……… 体調が悪くなった…

って 言ってたし元気が無いのは仕方ないのかも

しれない… 保健室に行ってた… と言うのも

あたしが そう 感じただけで 嘘を付いていない

可能性も全然残っているのだから…


あたしが 嘘 だと思ったのは 会話の雰囲気

それと お昼を一緒に取ってた時からの変貌

そして 保健室には 青木くんが居たのに 春日さん

とは出会っていない この憶測からでしか

無かった…


青木くんは あたしが保健室に行った時には

眠っていたし… いつから居たのかも 聞いては

いない… まだ青木くんが居ない時 もしくは

眠っていた時に 春日さんが 保健室には行って

いた…? その可能性


2人共 居続けたとも 詳しくは聞いてないし

解らない


あのタイミングで聞くのは野暮だったかも

しれないけど 今なら… 大丈夫かも…


とりあえず春日さんの席の方を見る


が… 誰も居ない 机にカバンも もう無い…


早い! もう帰ってしまったのか?


追いかけてもイイけど… この事を追求する意味

は果たしてあるのだろうか? あたしの自己満足

でしか無いのかもしれない…


当初の目的は春日さんの安否のみ


もちろん 別れた後の 春日さんの体調の変化や

行き先も気になるし 理由が知りたいとは思う



真相や真実は 出来る事なら 知りたい



ただ それが正しい答えなのか 間違った答えなのか


間違った答えを求めることは 間違っているのか?


正しい答えを求めることは ホントに正しいのか?


あたしが今追求する先にある モノ それは正しい

真相でも間違った真相でもない


あたし自身の答えだ


あたしが真相に辿り着いたとして それは あたしが認識したことでしかなく 他の人が認識することは また別にあって


たとえ同じ情報を共有したとしても

感情や考え方によって いくつでも 枝分かれする


その事象が大きくなれば なるほど


例えば ロウソクの火が消えた

たったこれだけの事でも


・風で消えた

・ロウが無くなって消えた

・酸素が無くなって消えた

・紐が切れて消えた

・ロウソクが潰れて消えた

これに人の手も更に加われば

・息を吹きかけて

・水をかけてetc 数億パターン以上


実際に見れば 検証すれば真実には近づける でも

近づけるだけで本当の真実はまだ先にある

ロウソクに何か仕掛けがあった場合

ロウソクに似た別の何かかもしれない

ロウソクとはそもそも人が作り名付けた

名称や言語ですら 共有する為の道具でしかない


さっきのホームルーム前の山本さんの嘘でさえ

見抜くことの出来なかった あたしは


とりあえず 出来るだけ情報を集めて そこから 虚偽・虚構・欺瞞などを見極めながら 外堀りを埋めていくしかない


このことから あたしが気になって知りたい 真相を

追い求め あたしなりの考えで あたしなりの真実に辿り着く たとえそれが 間違った真実だとしても…


何か シリアスを気取ってみたけどw


春日さんを今から追いかけて事情を聞くのが

1番手っ取り早いのは言うまでもない


でも 既に あたしは疑念を抱いている 春日さんが

嘘をついていて 本当の事を話していないと…


情報が足りていない


あたしはカバンからスマホを取り出すと


一応 約束もしていたので


ポケットから紙を取り出して そのアドレスに

メールする


”春日さん見つかったよ(^^) だけど少し様子が変

な気がして… 青木くんに聞きたいんだけど保健室には いつから居たの?”


送信


ついでに 仕方ないので番号も登録しておく



と返信が返ってきた


“昼休み終わってすぐだな”


やはり 春日さんは保健室に行ってない

その可能性が増した…




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