第5話 魔物討伐

 「この声は、エル!?まさか奥で何かが…!」


エルミの叫び声を聞いたアメリはものすごいスピードで洞窟の奥へと向かった。



アメリは洞窟の奥へと向かっている途中、あることを思い出した。


 「そういえば……、エルは剣を修理に出しているから練習用の剣しか持っていなかったはず…。」


そして、もう一つ重大なことに気づく…。

そう、自分は武器を何一つ持っていないことを!


 「どうしよう…。まさかこんなことになると思っていなかったから何も拭き持ってきてないよ…。」


予想外の事態に慌てていると、


 「……!こ、これは……。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 「かかってこい!!」


エルミは練習用の剣しか持っていない。

しかし、エルミは人一倍正義感が強いため他の人を見捨てることはできなかった。

エルミは学校での成績は下から数えたほうが早いくらい、剣術が下手である。

いとも簡単に吹き飛ばされ、剣から手を離してしまった…。


 「くそっ!俺一人じゃあ、何もできないのか…!」


エルミは悔しくてたまらなかった。

目の前の人すら守れないことに。

すると、魔物は逃げ遅れていた小さな子供に襲いかかった。


 「や、止めろ……、止めてくれ…!!」


エルミの願いも虚しく、子供は魔物に捕まってしまった。


 「助けて!お兄ちゃん!!助けて!!!」


子供は今にも食べられてしまいそうだった。


 「やめろぉぉぉ!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」


すると、後ろの方から一本の矢が飛んできて、魔物の頭を貫いた。


アメリ 「なんとか間に合ったわね。」

エルミ 「ア、アメリ…!助かったよ…。」


魔物はすでに息絶えていた。

魔物に捕まっていた子供は二人に近づいていき、


子供 「お兄ちゃん、お姉ちゃん、助けてくれてありがとう」


礼を言うと子供は母親の元へと戻っていった。

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