第二十四話 「растущая надежда(浮かび上がる希望)」

"カキッ!"


「ア~ Очень вкусно...!」


「(・・・・)」


"ヒュウウウウウウウウゥゥ―――――


「ア~ ホウホゥ~ 


 ホーウホウホトゥアトゥエ...


 ニスィン....ッ」


"グッ グッ グッ グッ


「オイッ... オイッ....」


スサケフスキは、河野から手渡された


マイナスドライバーで石の床の上に置いた


缶詰を半分ほどこじ開けると、その缶詰を


自分の顔の上に掲げ、缶を勢い良く振りながら


その中身を自分の口元へと落とす


「おい、スサケフスキ....」


「――――グッ、 ウハッッ!?


 ナ、ナンダ、ゴウナ... 


 ブホッ―――――!?」


部屋の壁に片膝を立て


その壁に背中を預けていた河野が話し掛けると、


むせたのか缶詰の中身をスサケフスキは


地面に勢いよくバラ撒く


「――――お前あの岩肌の前から....


 俺の後をずっと尾いて来るが....


 何か、目的でもあるのか?」


「――――ブ、ブホッ!? モ、モクテキ?


 ナンダイ、ソリャ? キカイカナニカカイッ?」


「・・・いや、そうだろう。


 レベデワ――― あのレベデワが


 ノーツェシート、N/Sの捜査員だって


 事が分かってるんなら、お前は


 俺の後を尾けずにレベデワ達の所へ


 行けばいいんじゃないか....?」


「ヘヘッ――――


 ソレガ、ソウイウウァケニムォ


 イカネェンダ....!」


「レベデワが、何故俺を追ってるのか


 知ってるのか――――?」


「オッテル? ナンダイ、ソレ?


 ドウブツカナニカカイ?」


"ガサッ"


「レベデワは――――」


「・・・・」


スサケフスキの態度に焦れたのか、


河野は壁から立ち上がる


「・・・レベデワ、そしてN/Sの捜査員が


 俺とツベフォフを追ってるなら


 お前はここにいても仕方が無い――――


 ....それで、お前は何で


 俺の後をついて来るんだ?」


「ヘヘッ――――」


"シャカ シャカ"


とぼけた態度で蠅の様に揉み手をしている


スサケフスキを、河野は疑わしい目つきで見る


「――――ヘヘッ、ヘヘヘッ...!


 イヤ、ゴウナスワン...ッ ナニガナンダカ


 ナンダクワァ、ナニガ...


 ナニガオキテルノカハワカラネェガ


 ゴウナ... テメェトオレハ、


 オナジカイシャノ...


 "カゾク"ミテェナモンジャネェクワ....?」


「(・・・・)」


今の言葉が気に掛かるのか、それとも


バイクの様な乗り物の前で高速で


揉み手をしている事が気になるのか


河野は軽く目を見開く


「アノ、レベデワグワ、N/S...ノーツェシートノ


 ペスカ(捜査員)ダカナンダクゥア


 ウァシルラヌェグァオレトオメェハ、


 オナジカイシャノナカーマ...


 "カゾク"ミトゥエヌァモンダロウ....?


 カゾクヲマモルヌォニィ、ワケナントゥエ


 ヒツヨウウァルノクゥアイ・・・?」


"ガタッ!


「ヘヘッ、 フェヘヘヘヘッ....!」


外から吹き付けてくる雪を浴びているせいか、


鼻の下を人差し指で擦るとスサケフスキは


脇にあるバイクに寄りかかりながら


満更でも無い表情を浮かべる....


"バンッ!!"


もたれかかっていたバイクを


スサケフスキが強く一叩きする


「ナニガ、ドウナテコウナテルクァワ


 ワカリャシネェグワ


 ゴウナ、ドウセアイツラグワ


 オレタチヲオッカケテキトゥエルヌゥァルァ


 オルェムォ、"オトコ"ドゥワ....


 "オトコ"ヌゥアルァ、コマットゥウェル


 カゾクウォミズゴスクォトゥオヌァントゥエ


 ドゥエキヌェ―――― チガウカ? 


 ゴウナ・・・?」


「(何を――――


"何を言っているか分からない"


"ボオオオオオオオォォォ"


「シンショヲオナジニシテルッテンヌァラー、


 ソデスリアウノムォ、イチスィチイチズゥエン、


 カミスァムァハイツモミテルスィ


 ソウハダイクゥァインウォ


 ウォロスコトゥハアアヌェッテトコダロ―――?」


"ドルッ ドルッ ドルッ ドルッ...."


「おい、スサケフスキ・・・!」


"ボオオオオオオォォォ"


「アルェ? ゴウナスワン、ソノ、ケン――――」


"ブルルルルルルルルルルルル


「け、剣が―――――」


「オイッ、オイッ、バイク....!」


「(・・・・!


 おい、スサケフスキ、そのバイク―――!」


「ナ、ナンダットゥエンドゥアイ?」


"グウウウウウ―――――"


「――――ツ、ツゥオアハッ!!」


"ドンッ!!"


河野が持っていたエモイソードに


括り付けられていた銀の瓶が奇妙な音を上げると、


スサケフスキがよりかかっていた


バイクが突然エンジンの音を上げ始める


「う、動いた....」


"スウウウウウウウウゥゥゥゥゥ――――


「・・・・!」


「ウ、ウカンデヤガルズゥエ―――....!」


"フウウウウウウウウウゥゥゥ――――


「・・・・!」

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