なんだかんだ、喰っちゃったカス

 断じて下心は無かった。しばらく寝かせるつもりだった。


 ベットに誘導して、「しばらく休んでいこうね。俺はこっちにいるから」とソファに座った。


 携帯を弄りながら、さぁて、どうしようかね……と思っていたら


「一緒に居てくれないんですか? 横に居てほしいです」


 なんて言いながら、ベッドに呼ぶのだ。

 少し潤んだ目で。掛け毛布の裾を上げて。


 う、うん? あの、どういうことか分かってる? 

 ここラブホよ? それで横に来いとか……え、据え膳?


「え、そんな事したら襲っちゃうよ? 駄目だよ」


 なんて言ってたが、それでも来いという。

 ベッドに行って、「いいの?」って聞いたら、彼女は小さく頷いた。


 そんなわけで、結局セックスした。


 おなかはタフタフで、おっぱいは控えめだったが、若い肌に結構興奮した。

 そして、とっても感じやすい子だった。やたらと何回もイっていた。


 一回戦して満足した俺は上機嫌。

 2人でお風呂に入ることにした。


 彼女はふにゃふにゃしていたがホテルに来る前までの変な状態では無かった。だからまぁいいかと思ったんだ。

 

 風呂に誘った理由は、俺が明るい場所でふみちゃんの若い肌を堪能したかったからだ。恥ずかしいから電気を消せって言われたので、よく見えなかったんだよ。

 

 だから、合法的に見るために風呂に誘った。

 彼女は恥ずかしがっていた(当たり前である)がなんだかんだ来てくれた。


 そうして、お風呂に入った。

 そしたら、大量の垢が浮いてきた。文ちゃんの体から。


「お風呂、1週間に2回だけだから」


 かわいそうに、心底恥ずかしそうにする文ちゃんに俺は逆に興奮した。

 今から考えるとかなりやばいのだが、じゃ洗わなきゃねとか言いながら、文ちゃんの体を丹念に洗った記憶がある。しかも、あそこは勃起させたまま。


 今思うと、完全にエロ親父のそれである。

 30歳の時点で俺はすでに完全なオッサンだった。


 お風呂から上がったらもう一回する? なんて言いながら、思い出してみても完全にアホでゴミでクズの所業だ。


 さぁ、2回戦とか言ってたら、しんどいと文が言い出した。

 もう無理かも、と。

 あああいやごめんねごめんね。と謝った。


 代わりに添い寝してぎゅとしてくださいと、震えるんだ。

 怖い、怖いんです、と。


 俺は言われた通りに彼女を抱きしめながら横になった。大丈夫かよこの子。

 すまん、無理させたんかなと罪悪感に駆られながら。


 文は顔を伏せていた。そして顔をあげ、分からないという顔で


「お兄さん、だれ?」



 あどけなく、ただ単純に、誰? と聞いたんだ。

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