9歳年下を精神病院から連れ出したクズ
彼らを語ろうと思うと、妻、
26歳までダラダラ生きたせいで、地元に帰っても就職が無かった俺は、母が薦めた看護学校をギリで卒業。そして近所の総合病院に就職した。
看護学校の同期に「彼女欲しいよ~、誰かいい子いたら紹介してよ~」と言っていたのだが、紹介してもらえることになったのだ。
もらったアドレスで連絡を取り合った。
あの頃、もうラインはあったような気がするからラインだったかもしれない。
しばらくメッセージと電話でやり取りをして、
どちらから誘ったのか覚えていないが、二人ともノリノリだった。
毎日結構な時間を通話していたし、彼女も俺との時間を楽しんでいた。
そして来たるGW。
俺は車を走らせていた。行先は精神病院だ。
精神病院!
電話をする中で知ったのだが、当時
「精神科に入院してるんでしょ? 外出ていいの?」
「大丈夫ですよ~。私いい子だから、外出許可はおりるんです」
あっけらかんという彼女におされて、俺はいそいそと出向いたわけだ。
正直言って、下心もあったし、家族と折り合いが悪いとか、
可哀そうな子だと思っていたし、正直
そう、あと彼女は若かった。
当時まだ21歳だったはずだ。
9歳も年下の女の子!
多少訳ありでも会いに行かないわけにはいかなかった。
今でも鮮明に覚えている。
病院の駐車場に車を止めて、『ついたよ』とメッセージを送った。
さてさて、
とワクワクしていた。
事前に顔写真も交換していたし、紹介元の同僚からも
「可愛いし、オタク趣味があってお前と合うと思う」
と言われていた。「細くて可愛い子だよ」とも。
病院から出て歩いてくる女の子がいた。
お、あれかな?
そう思い俺は電話をかけた。
その子は電話に出て「はい私です」と可愛い声で言った。
だけど変だな。向こうから歩いてくる子……なんだかデカくないか?
背の問題じゃない。なんというか、肩幅とお腹が……
はにかむ笑顔で俺の車に乗り込んだ、
前に貰った写真はすらっとした、いや、どちらかというと痩せすぎなぐらいの幸薄そうな子だったはずだ。
しかし、目の前にいる文ちゃんは、言っちゃ悪いがかなり太っていた。
「えっと、文ちゃん?」「はい。フミです」
自分も緊張してるだろうに、精一杯の笑顔を向けてくる彼女に何も言わないだけの
だが、言わせて欲しい。俺は思っていた
「
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