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    お久しぶりです。感謝を込めて、ここにお手紙を残します。私はまだ心が生きることを諦める瞬間があります。楽しそうに笑って振る舞っては、誰にも見えぬところで泣いています。そんなとき、この小説が頼りです。読むとあのときの瞬間が蘇り、私はなにもできずに、転がります。相変わらず弱い人間ですが、まだ生きています。あのときは、ご迷惑をおかけしました。そして、私にとって命綱のような作品を書き上げてくれたことを、心から感謝いたします。ありがとうございました。

    作者からの返信

    お手紙ありがとうございます。命綱のような作品と呼んでいただいて、嬉しさがこみ上げています。私は、この作品の初稿で秋冬さんから三人称のため寂しさのようなものを感じるといった感想をいただいたことを思い出しました。
    私は言葉で人を傷つけたことのある人間です。そのため言葉で人と向きあうことを恐れているきらいがありました。今でもそうです。心のどこかで誰かを傷つけることを恐れて遠ざかってしまいます。しかし秋冬さんの言葉で、その後ずさりでさえ誰かの心を痛めてしまうことを実感しました。
    そのような秋冬さんの言葉や鋭い指摘の一つ一つが、今でも私への問いかけとなっています。物書きでありながら気配りのある一言も言えずに後悔の多い身で、だからこそ度々背中を押してもらっています。こちらこそありがとうございます。