第8話ついに目撃!
翌日の午前8時、我々は富大さんの案内で水龍様の社へと案内してもらった。
水龍様の社への道のりは、池から歩いて三十分の距離にあり、道中は険しい山道が続いている。
「はぁ、はぁ・・・社はこの先ですか?」
「ああ、もう後百メートル登った先にある。」
木々の茂る坂道を進んでいくと、ついに高さ五メートルくらいの小さな鳥居が現れた。
「あそこが水龍様の社です。」
鳥居の奥には小さな本堂があり、札には水龍様と書かれてある。
「伝承は本当だったんだな・・・」
山の中にある小さな本堂と鳥居は、確かにこの地にある水龍様信仰を確信させる証拠になった。
すると椿のスマホに連絡が入った。
「もしもし、三吉か?・・・えっ!?水龍様が現れた!!わかった、すぐに向かう!!」
水龍様が現れたと連絡を受けた我々は、大急ぎで山を降りて池へと向かった。
池のほとりにつくと、我々と富大さんは息を飲んだ。
「水龍様だ・・・!」
池の水面に蜃気楼のような龍の姿が現れた、その巨大で青く神秘的な姿にその場にいた全員が何もしゃべらずに見つめることしかできなかった。
それから水龍様はこちらをしばらく見つめると、空に登っていきその姿を消した。僅か数分だけの巨大な美術作品であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます