まず我々は投稿者・辰巳春樹（たつみはるき）と連絡を取り、都内のカフェでより詳しい話を取材することになった。

取材をするのはディレクター・椿（つばき）とアシスタント・道草（みちくさ）とフリーレポーター・朝美（あさみ）の三人である。

取材によると辰巳さんは、釣りが趣味でそれが興じてウェアラブルカメラで撮影した映像をYouTubeで公開するようになったという。

「今回おたくに投稿した動画も、元々はYouTubeで公開するつもりだったんです。あの池にはバス釣りに釣り仲間と一緒に来て、それで池の持ち主の許可も取って撮影していたんです。」

そして龍を目撃した時のことを聞いてみた。

「魚がヒットしたかと思ったら、急に池の中に投げ出されたんです。自分の体がものすごい力で引っ張られて、それから夢中で竿をつかんで急に体が宙に浮かんだかと思ったら、巨大な龍が頭上にいたんです。あの古い絵に出てくるようなイメージの」

その後糸が切れて辰巳さんは、池の水面に叩きつけられて意識を失い、仲間が救急隊に通報し辰巳さんは、かろうじて一命を取りとめたという。

そして我々はこの後、辰巳さんの案内で『水御の池』へと車を走らせたのだった。

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