現実超常ドキュメンタリー特派員・御池の水龍

読天文之

第1話投稿映像

ここは現実超常げんじつちょうじょうドキュメンタリー特派員製作委員会とくはいんせいさくいいんかい

現実超常ドキュメンタリー特派員はSFやミステリーや人間ドラマなどジャンルを問わず、視聴者から投稿された内容を元にドキュメンタリーを作成するエンターテイメントテDVDである。

ある日、番組ホームページの応募フォームに投稿があった。投稿者は辰巳春樹たつみはるき、投稿映像とメールが送られてきた。

メールにはこんなことが書いてあった。

「地元の池で釣りをしていた時に撮られた映像です。水龍が映っています。」

メールを見たディレクターの椿つばきが投稿映像を見る。

「これはウェアラブルカメラの映像だな。」

その映像には竿を持つ両手と池の水が映っていた。釣りをしていたことがすぐにわかる。

するとアタリがあったようで竿を持った手が動いた瞬間、突然体が前へと動きだしそのまま池の中に落ちてしまった。

だがその手は必死に竿を離さず、水の中にいる何者かと格闘していた。すると突然体が宙に舞い上がり、落ちるまでのその瞬間にあり得ないものが映っていた。

「ええっ!?これって、龍・・・?」

そこには鮮やかな薄い青色の鱗を持つ巨大な龍の顔があった、神聖なその姿に椿は息を飲んだ。

そして針が外れて、竿と人は池に落下。そして空を映し出したところで動画は終わっていた。

「驚いた・・・、本当に龍だったよ・・・」

驚きを隠せない椿の表情。

そして我々はこの謎の水龍のドキュメンタリーを作製することに決めた。

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