第14話 男爵は悪人では無いが
僕が女神メゾンの息子で、頼れる存在と認められ警護隊長の口は滑らかになった。
「領主男爵様は悪いお方では無い、どちらかと言えば良い人だ」
「た、隊長不敬にあたります!」
「不敬にはならん!このお方は女神メゾン様のご子息様!レット▪シガー様!ヒヨリミ男爵はおろかイケスカンダ伯爵など比べ物にならない尊きお方だ」
「この世界メゾンの女神様のご子息様?隊長
「あぁ僅か半日で、この町の全ての病人が全回復した!
奇蹟の治療を施されたのが、このお方レット▪シガー様だ」
「半日で全ての病人って凄く大勢でしょう?死んでるのかと思われる病人も?」
「あぁ、骨折で寝た切りのフデ婆さんも元気に歩いてるし、死ぬ寸前のゴンゾウじいさんもぴんぴんしてる」
「凄い!!流石慈愛と豊穣の女神様の
(あの女神が慈愛と豊穣の女神?嘘でしょ)
『こらぁ!失礼な事考えるで無い!』
(メゾンさん?暇潰しに神罰とか落とさないでよ)
『おぅ!そんな遊びも有るのか!』
(落として欲しい時は言うから!勝手に落とさないでマジで○チョウ倶楽部じゃ無いよ!!)
「神子様?」
「ゴメン今メゾンさんと話してた」
「め、女神様とお話中ですか?」
「レット殿、女神様は何と神託された?」
「神罰落としたくてウズウズしてる」
「し、神罰!…女神様は誰か特定の人物狙って神罰を落とせます?」
「メゾンさん聞こえてる?ピンポイントに神罰落とせます?」
『町単位で神罰落とせるぞよ!』
「最低神罰は『町一つ消滅させる』だそうです」
「町を消されちゃダメだな」
「シッタ隊長さん誰か死んで欲しい人が居ます?」
「無理難題を吹っ掛けるイケスカンダ伯爵だ、奴さえ居なければ小さいながらヒヨリミ領は安定する」
「ヒヨリミ男爵領も悲惨な状態の村しか無いよ!」
「無理難題を吹っ掛けるイケスカンダが居なければ、御人好しヒヨリミ男爵はどうにでもなる」
「では明日にでもイケスカンダ伯爵にご退場願いに行って来ます……シッタ隊長さん何処に行けば伯爵に会えますか?」
「ヒヨリミ町を東に15㎞行けば伯爵領イスカ町に着く、そこにイケスカンダ伯爵も居るはずだ」
「ヒヨリミ男爵軍を呼んでイスカ町を何から守って居るの?」
「ペンペン草盗賊団からだ」
この盗賊団が襲い略奪した町は、ペンペン草も残って居ないそうだ、変な名前は盗賊団の通り名だった。
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