第8話 開拓村の共有奴隷は犬?
何か出来そうな気がして、抵抗して腕や足を骨折した者達を集めた。
生活魔法(レットが思って居るだけ、真実は攻撃も出来る本格的魔法だ)の手当を試みてみた。
腕が変に曲がった男から始めた。
「手当!」
「おっ?折れた腕が!!」
「上手く行った、ちゃんと動くか?」
「兄ちゃん、ありがとう!!」
「兄ちゃんでは無く、領主様かご主人様と呼んでくれ!」
「りょ?領主様?」
骨折した者達7人全員治療が終った。
「ヒヨリミ男爵が討伐に来たら、返り討ちにし、男爵領も頂くつもりだ!僕の事、領主様と遠慮無く呼んでくれ」
骨折を折角治してやったのに、何か不服そうな顔をしてる。
「もう一度、折ってあげようか?」
「「「「「「いえっ!領主様!ありがとうございました!」」」」」」
「レット!村の共有奴隷らしいのが2人居たよ」
ミンが2人の男女を連れて来た。
「あれ?犬の様な耳に、ふさふさ尻尾が?」
「ギバ族だね」
この世界には、少数民族だが、狼人など獣人が居るそうだ。
「新しい御主人様、自分はギバ族のハスキ!この子は娘のペスです」
「開拓村では、2人どんな仕事してた?」
「仕事は…何でもやって居ます、鍛冶仕事に大工仕事、畑を耕すなど農作業それに猟に解体……」
「分かった!出来ない事、不得手な事は?」
「……炊事洗濯などの家事」
「娘さんも同じ?」
「ペスも自分と同じ事は出来ます」
って事は、二人とも炊事は出来ないんだな。
「戦闘は?」
「禁じられて居りましたが、自分も娘も戦えます」
「2人を、奴隷から解放します、今から自由の身です」
今から自由と言われ、2人が戸惑って居る。
獣人は、見付かったら即奴隷にされる、自由な獣人は死んだ獣人、もしくは人知れず隠れ住む獣人達以外居ない。
ハスキが35歳、ペスが14歳だそう。
狼人は皆体格が良いそうで、ムキムキのハスキが180㎝でペスが167㎝、まだ成長していてペスも後2年程で170㎝越えるらしい。
羨ましい事だ、今の僕は転生して更に低くなって155㎝位しか無い、元々日本で160㎝だったから今とそんなに変わらないが、5㎝の差は僕にとって重大事だ。
【地位も名誉も何も要らん、僕はも少し背が欲しい!】
「チビは侮られ、過小評価受けやすいからな…」
ハスキとペス、2人は同じ武器、刃渡り120㎝の最大剣を選んだ。
「御主人様!」「レットと呼んでくれ」
「レット様、殺したい奴が居るのであります!」
「ん?穏やかで無いな!許すが、誰だ?」
「「娘を(私を)強姦した4人だ」」
ハスキとペスが、指差した奴はゴロツ達5人だった。
「5人居るが?」
「ゴロツは、強姦を止めようとしたが、村長が許可した」
「そうか?ゴロツ以外殺すのを、許可する」
「そこの4人、武器を取って戦え4対2だ!勝てば無罪にしてやる!」
傍若無人にやって来た、村長の手下達、腕に自信が有るようだ。
広場で村長の私兵4人と、獣人
弱いと思われる娘の方を、4人は一斉に斬りかかった。
ペスは素早く右に飛び、右端の男の首を切り取った。
4人が、右に飛んだペスに気を取られ、一瞬ハスキから目が逸れた瞬間、目に止まらない勢いでハスキが剣を振り抜き、通り過ぎた後には3人の首無し死体が転がった。
狩りに武器も持たせず、罠で獣を捕らえ拾った石で、殴り殺させる、決して刃物を持たせないよう心掛ける。
獣人に武器を持たせると、異常な強さを見せるからだ。
「2人を仲間に加える!!」
獣人父娘は儲け者、この世界仲間に加えるなら、柔な人間よりドワーフや獣人が、即戦力になって有り難い。
ゴロツの情報で、ヒヨリミ男爵には奴隷買い取りの打診が行ってるそうだ。
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