第4話 相棒3人はドワーフ娘

「「「お兄さん凄い!!」」」

「ん?この世界の鉄は柔らかいな!」

 曲がった鉄格子の間から、3人が出て来て、曲がった鉄格子を揺すってる。

「しっかり固い鉄だよ?」

 もう一度確認、ヤッパフニャフニャに曲がる。

「お兄さん、強い!」

「うん!凄い力!」

 目をキラキラさせて、チョッと尊敬された?


「見張りが5人も居たでしょ?」

「盗賊?潰した」

「「「お兄さん?潰したの?」」」

「殴ったら頭が潰れた」

 3人の女の子が、微妙に引いてる気がする。


「…助けてくれて、ありがとう私リン」「…私ミン」「…私メイ」

「リンにミンとメイね、僕は……(あれ?僕は誰?)」

 名前だけ思い出せない。


「お兄さん、口に加えて煙が出てるの何?」

「これは、タバコ、シガレット」

「ん?レット?シガー?タバコ?」

(レット▪シガー?格好良い!)

 名前なんて符号みたいな物、123ひふみでも56ごろーでも、僕を表す物なら何だって良いや。

「僕はレット▪シガー」

「「「レット!助けてくれて、ありがとう!!」」」


 140㎝程の3人は、エルフの子供じゃ無く、ドワーフって言う小人族って教えてくれた。

「プンプン!子供じゃ無いよ!こんなでもお兄さんより年上だよ」

「物凄い長生きで、100歳越えてるとか?」

「100歳ならシワクチャのお婆さんよ!」

「3人17歳よ!お兄さん13歳位でしょ?」

「若く言ってくれて、26歳いや27歳になったかも」

「「「うそ!!お兄さん、人間じゃ無いの?」」」


 若い女の子って、賑やかだね。

(あっ!女3人寄るとカシマシイって言うな)

「話は後で!取り合えず逃げるぞ!!」

「お兄さん」「盗賊の宝」「せめて金貨持てるだけでも、持って行こ」

 鉄格子の一番端に、盗賊の宝が有ると教えてくれた。

 クニャリ曲げて、宝全て収納した。

「「「宝が消えたぁ!!!」」」

「アイテムボックスって知らない?」

「「「知らない!」」」

「何でも収納出来る、便利な能力?」

「じゃ!盗賊の武器庫の武器も持って行こ!」

「武器庫はこっち!」「ここだよ!」


 槍や剣に弓矢は分かるけど、見た事無い武器や防具が一杯山になってた。

 全て収納して置いた、盗賊ども帰ったら驚くだろうな。


 ついでに、豆や穀物、干し肉に、鍋やフライパン、食器にホークやスプーン、鉄串など厨房食糧庫も、スッカラカン全て収納した。


「キャッ!!」「グロい!!」「気持ち悪ぅ!!」

 頭が潰れた盗賊達を見て、3人が悲鳴を上げた。

「たしかに、チョッとやり過ぎた?」

「「「悪い奴!やっつけられて当然!」」」


 盗賊退治より、3人の話し相手に疲れた。

 盗賊の砦を抜け出し、湖の拠点に向かってる。


「盗賊達って、あそこに何人居た?」

「よく分かんないけど、100人位?」

「もう少し少ないと思う…60人位?」

「うん!それ位だよ」


「100人が60人でも、一気に討伐殲滅は無理だな、少なかったら殲滅して、あの砦を占領しようと思ったけど…」


「あんな所は嫌!」「そうよ!町に行こ!」

「リン達、ドワーフの里に帰らなくて良いのか?」

「ドワーフの村に帰っても、する事が無いよ、知識と腕をみがく為に折角3人で旅に出たのに!」

「うん!ドワーフの里、退屈な所帰りたく無い!」



 僕は結構速足で歩いてる、3人のドワーフ娘、小さいのに歩くの速い!!チョコチョコと僕より速く歩いてる。


「ドワーフって確か力が強くて、金属加工とか鍛冶仕事が上手だったよな?」

「酒作りも上手いよ!」

「酒?そうか?」

「ドワーフ娘は、酒作りが上手なのが良い女なんだよ!」


 聞いた感じ、鍛冶仕事は得意じゃないみたい。

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