義妹たちとの幸せな結婚 ~婚約者のお嬢様に捨てられた俺に、可愛くて優しい美少女の義妹がぐいぐい迫ってくる。「わたしが兄さんの恋人になって、幸せにしてあげます!」~
第31話 わたしを兄さんの初めての女の子にしてください
第31話 わたしを兄さんの初めての女の子にしてください
ともかく、男たちの襲撃は無事に乗り切れた。男たちは全滅させられたし、背後に組織がいるとしても、すぐに脅威はなさそうだった。
戦いに勝ち、次の日に東三条家に引っ越して、風呂場で透子たちに迫られ……と忙しかった。
かなり疲れているから、今日は早く寝てしまうことにしよう。
割り当てられた自室へと和樹は戻る。
その東三条家の一室で、和樹は布団を敷く。さすが名門の屋敷というべきか、余っている客室でも、九畳もの広さがある。
和樹が布団に寝転がり、電灯を消す。すると、風呂場での透子、桜子、結子、朱里のあられもない姿を思い出して、悶々としてくる。
四人とも、和樹の子供が欲しいなんて言って、バスタオル姿や裸で和樹を見つめていた。
あのまま、彼女たちを襲っても、彼女たちは喜んだだろう。東三条家の跡取りを作るという目的があるし、透子、桜子については和樹に昔から好意を持ってくれていた。
(惜しいことをしたかな……)
そう考えてから、和樹はとんでもないことを考えたと自分でも思い、首を横に振る。
複数の女性と関係を持つなんて、そんなことが許されるわけがない。和樹はまだ高校一年生なのだし、なおさらだ。
和樹の子供目当ての朱里と結子は論外だし、桜子は「お兄ちゃん大好き!」と言ってくれるけれど、幼すぎる。
(あとは透子だけど……)
考えてみれば、透子は和樹の婚約者だった。透子が和樹を好きだとわかった今、ちゃんと付き合えば、そういうことをすることだってできなくはない。
透子の制服のセーラー服を脱がせるところを想像して、和樹は頬が熱くなるのを感じた。
ますます眠れそうにない。
ただ、透子よりも大事な人が、和樹にはいた。
突然、部屋の扉が開く。
和樹がぎょっとしていると、部屋に入ってきた人は、和樹の上に覆いかぶさった。
「……兄さん」
「み、観月? どうしてここに?」
「兄さんと一緒の部屋で寝ようかなって思いまして」
そう言って微笑む観月はピンクのキャミソール姿だった。
ノースリーブで白い肩が露出しているし、胸元も大胆に開いている。中学三年生にしては大きな胸の谷間がとても目立つ。
しかも、布地がかなり薄くて、肌が透けている。胸のあたりも……。
和樹は慌てて目をそらした。観月の身体のかなり際どい部分が見えたからだ。
観月もみるみる顔を赤くして、慌てた様子で胸元を手で隠した。
(し、しまった。気づかれた……)
和樹の視線が胸に寄せられていることに、観月は気づいたらしい。
観月は頬を膨らませて和樹を睨む。
「兄さんのエッチ」
「ごめん。でも、そんな格好で来たら、そういう目で見ちゃうよ?」
「わたしが兄さんを誘惑しているとでも!?」
「違うの?」
「わ、わたしはただ、兄さんと一緒に寝ようと思っただけです」
寝る、という言葉を観月は単に睡眠を取るという意味で使っているようだった。
でも、普通は「寝る」といったら、いかがわしい意味を感じてしまう。
「でも、兄さんがわたしの胸に目が釘付けだったのはちょっと面白いです。義妹に欲情するなんて、兄さんは変態ですね」
「よ、欲情なんてしていないよ」
「本当ですか? 敵と戦ってきたときはあんなにかっこよかったのに、今は動揺してて可愛いです」
からかうような観月の物言いに、和樹は困り、少しだけ反撃することにしてみた。
「それ、いわゆるベビードールっていう下着だよね? 誘惑していないっていうのは無理がない?」
「ただ、可愛い格好をしてきただけの妹にひどいことをいうんですね。可愛くないですか?」
観月はふふっと笑う。
和樹は肩をすくめた。こういうふうに追及しても反撃にならない。なら……。
「可愛いと思うよ。観月だから、世界で一番可愛いと思う」
「お、おおげさですね」
「おおげさなんかじゃないさ。観月のそんな格好を見られるのは、俺だけの特権だ」
これは和樹の本心だった。観月は……可愛い。他の誰よりも。透子や桜子よりも。
観月はぴくっと震え、目を伏せる。そして、とても恥ずかしそうに身悶えした。
「に、兄さんに可愛いと言われるだけでこんなに嬉しくなってしまうなんて、おかしいですよね」
「おかしくはないと思うけど、俺の言葉なんかをそんなに喜ばなくてもいいのに」
「喜んでしまいますよ。だって、わたしも兄さんに……言えない感情を抱いているんですから」
和樹が問い返す間もなかった。
次の瞬間には、観月の手が和樹の首に回され、ぎゅっと抱きつく形になった。その柔らかい胸が、和樹の体に密着する。
「み、観月……」
「わたし、兄さんに夜這いしに来たんです。子どもを……産ませてほしいんです」
「や、やっぱり……」
「兄さんは……風呂場で、透子さんに手を出したんですか?」
「え?」
「そ、それとも、まさか四人ともとしたんですか!?」
「何もしてないよ……」
「でも、美人の人妻、きらきらした女子大生、美少女の幼なじみ、それに可愛い13歳の女の子、とよりどりみどりでしたよね……?」
「迫られたけど、逃げ出してきたよ。誰にも手を出したりしてない」
和樹が言うと、観月はホッとした様子だった。あの四人が和樹に迫ったことを知って、観月は焦ってこんなことをしたのかもしれない。
それなら、これでもう、やめてくれるだろう、と和樹は期待した。
でも、その考えは甘かった。
観月は和樹の耳元でささやく。
「でも、透子さんや桜子さんも兄さんのことが好きで、後継ぎのために子供が必要だから……兄さんがその気になったら、きっと他の可愛い女の子たちに、わたしは兄さんをとられちゃいます」
「そんなことないよ!」
「なら、信じさせてください」
「ど、どういうこと?」
「わたしを兄さんの初めての女の子にしてください」
そう言うと、観月は和樹の唇を強引に奪った。
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