第8話 姫様を着飾りたい
王女付き侍女、政務に携わらないとはいえ一日中城の中を走り回っている。
「姫様ったらもう少しお召し物とか髪型とか気になさったらいいのに」
好みのものはあるが、特別これでなくては嫌だとこだわるわけでもない。どんなドレスを持って行っても喜んでくれるのは嬉しいが、侍女としていまいち手応えが薄くて寂しい。
「殿下に伺ってもどれも可愛いって仰るし!」
せっかく年頃なのだ。流行の型や可憐な髪飾りや色々試したいというのに。
「ソナーレさん、さっきロスさんが……」
「いま明日の姫様の髪結考えるのに忙しいから後にして!」
側近は王子を気にしすぎるきらいがあるが、侍女は基本的に王女のことしか頭にない。
***
以前、肥前ロンズさまがロスは殿下のこと呼んでる方が多いと仰っていましたが、ソナーレさんも「姫様」と言っていることの方が多いです。安定のシレア城。
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