第二話自由闊達とは行かない旅路②
日枷護子は街を一人で彷徨っていた。
この異界、市役所の他には公立の学校、水族館、植物園、動物園、闘技場というのがあるらしい、そして、大きな公園、
そして、気配を殺して一人の家族についていく、ストーカー、スニーキングをする。
そして、軽自動車をちらりと中を覗く。
男の子は男子用の
どうやら超越的な性教育というやつだった。
「怖いわー‥‥‥」
なんていうかそれは度を越えている気がした。
それを嘆いてもこの異界の特質さの全貌はまだ解明されない。
そのまんま公園を通りすぎた。
その後にあったのは神社である。
そこには人魚が打ち上げられていた、リュウグウノツカイなのか。
「どうかされましたか?」
日枷護子は先入観を抜きにして会話する。
「ここはどこかしら?」
と、彼女は息を絶え絶えに声を絞り出す。
「‥‥‥異界だと思われます」
と、それに人魚は微笑んだ。
「やった、遂に、この異界を見つけたわ」
龍神、多見の住むのは浜名湖、そこは汽水湖、明応地震と呼ばれる1498、明応7年の大地震で遠州灘と繋がったからです。
つまりは湖と海が繋がったため、そのような人魚が入ってくるのが可能になった。
こういうのをある種の民俗学の
人魚は不思議な力で浮遊し始めた。
この異界は虚数空間、言い換えればディラックの海、つまり海の中、海底とも言える。
そして、日枷護子にも同行者は増えた。
「‥‥‥えーと、貴方、何の人魚だっけ?」
とてつもなく変わっている有り様だ。
それに人魚はこう言う。
「ラブカよ」
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