第25話 Freedom《自由》
本物の爆発物が送り付けられて、
記者会見などは
超人気アイドルの引退は、世界を揺るがす大事件として大きく報じられた。
まことしやかに(いかにも本当らしく)、死亡説すら流れた。
大勢のファン達は、
一方、有名掲示板の「アンチスレ」では祭り状態になった。
ざまぁ発言や死亡説に
X(旧Twitter)やYouTubeなどで、「我こそが
その後しばらく、「爆発物使用未遂脅迫事件」
やがて、時の流れと共に
「爆発物使用未遂脅迫事件」で
私とタロちゃんは変わらず、
芸能事務所に送り付けられる、
ファンレターのほとんどが、引退を
死亡説を信じたファンからは、お
爆発物は、引退宣言するまで毎日届き続けた。
引退宣言以降は、あっさりと
まるで「目的は達成された」とでも、言うように。
爆発物が届かなくなったからと言って、事件は終わりではない。
爆発物を送り付けた容疑者を確保するまでは、事件は終わらない。
芸能事務所に聞き込みを
配達員がプレゼントやファンレターを、一日中数えきれないほど持ってくるのだという。
大きな事務所なので人の出入りが多すぎて、誰がどこの配達員かも
防犯カメラも設置されていたのだが、事務所に出入り出来る人間が多すぎた。
配達員に限らず、誰でも爆発物を持ち込める状況であった。
出入り出来る人間であれば、山のように積まれたプレゼントに、爆発物を
ザル
また、配達業者も聞き込みをして回った。
その結果、芸能事務所へ配達に行っていた配達員数名が、
しかし、辞めた配達員の中にも
「オトシ(尋問のプロ)のキララ」と名高い、
容疑者は、
彼女は、デビューしてすぐに超人気アイドルになった
インターネットで、爆発物を作れる人間を探し出し、爆発物の制作と配送を依頼。
高額な依頼料と引き換えに、自分の手を汚さずに、
予想以上に大きな事態となり、死亡説まで騒がれ始めて、だんだんと怖くなってきた。
「もしかしたら自分は、とんでもないことをしてしまったのではないか」と、思い始めた。
だが、このまま黙っていればバレないんじゃないかと思って、ずっと黙っていた。
彼女は、「
だがしかし、芸能界にはもう二度と
「真犯人、捕まったそうですよ」
「そう、良かった。じゃあ、もう
「はい。
「じゃあ、最後に、カラオケ行こうよ! 加藤さんも一緒にねっ!」
「はい、行きましょう」
『はい、喜んで』
私とタロちゃんは、
「
アイドルを引退した
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