第12話 New missions《新しい任務》
「アイドルの
私は思わず、自分の耳を
まさか、アイドルの
聞き返すと、
「君も知ってるでしょ?
「もちろん、知ってますけど」
日本で
飛ぶ鳥を落とす勢いで、
モデルのような
そういえば、年の離れた妹も
そりゃあもぉ、可愛かったのなんのって。
「君ね、いくら超人気アイドルだからって、デレデレしないで真面目に
何かを勘違いしたらしい
私は慌てて手を横に振り、取り
「いやいやいや、仕事はちゃんとやりますってっ!」
「ふん。
呆れた様子で椅子に深々と腰掛ける
『今回は、
「ええっ? そんなぁ……」
全く期待されていない私は、どうすりゃいいの。
私は気を取り直して真剣な表情を作り、
「その
「
仕事の話となるやいなや、
「
「『俺のものにならなきゃ、殺してやる』みたいなヤツだよ」
「うわぁ、怖ぁ。でも、そういうのって、人気アイドルなら良くある話ではないですか?」
私が顔を引きつらせると、
「
「だけじゃなかったって、まさかっ?」
ひとつ
「そ。
爆発物と聞いて、私は驚いて目を見張り、身を乗り出す。
「爆発物による、被害状況は?」
「いや、それは大丈夫。どう見ても
「そりゃ、良かった」
手放しで喜ぶ私に、
「だからといって、油断はならない。送られてくる度に、だんだんと完成度が高くなってきてるらしいんだよ」
「それは……」
「いいかね? 今回は、スーパーアイドルの命が掛かっている。前回のような
「あ、あれは、
私が言いよどむと、
「
「あ……うぅ……」
強い圧を感じて、何も言い返せない。
確かに、私は何も出来なかった。
犯人をひとりで
「とにかく、君は身を
「ひとりの命は全地球よりも重い」と言った人がいたけど、そんなものは
命の重さは、平等じゃない。
時に、命は紙よりも軽い。
「かしこまりました」
顔を引き締めて敬礼すると、鈴木
『「加藤太郎君」も、バージョンアップしておいたからなっ! 期待してくれっ!』
「本当ですか? ありがとうございます、鈴木
鈴木
ケースの中には、見慣れたミニパソコンと6枚のメモリーカードが、
今回新たに追加された2枚を足して、メモリーカードは8枚になった。
私は新しいメモリーカードを、早く
でも、任務以外で
『とりあえず、
そもそも、
「分かったら、さっさと行って。私だって、いつまでも君に構っていられるほど、ヒマじゃないんだよっ」
「はい、かしこまりました」
私は
「加藤太郎君、ついて来て」
『はい、
無表情のタロちゃんが、
ああ、この声だ!
この声を、どれだけ聞きたかったことかっ!
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