【ー記憶ー】106
しかし、そんな望の行動に雄介の方は理性が飛びそうになってきているようだ。
「……望……ホンマはな……好……」
今の望に雄介は告白をしようとした瞬間、望の部屋のドアが開らき、そこに立っていたのは和也だ。 あまりにも遅い雄介と望の事を呼びに来たらしく、初めて望の部屋へと訪れて和也は辺りをキョロキョロとさせ望達の居所を探しているようだ。
そしてイチャイチャとしている二人を見つけ、
「成る程ねぇ! そういう事だったのか。 まぁ、確かに俺は邪魔もんだし、今日は帰ることににするな……じゃあ、後は二人でお好きにどうぞ」
そう言って和也は場の雰囲気を読んだのかドアを閉めると出て行ってしまう。 それに急に現実に戻されたというのか、それとも今のこの望との状況を和也に見られて焦ってしまったのか雄介の方は慌てたように、
「おいっ! ちょ! 待って! 和也! ホンマに待ってって!」
雄介はそう言って和也の事を止めようとするのだが、その上からは望が雄介の事を見つめている。
「なんだよ。 やっぱり、お前は、この俺じゃダメなのか?」
「ちょ、違うって! ホンマにっ!」
「じゃあ、お前が俺の事、好きって事を証明してみせろよ」
そう望に誘われてしまい雄介の方は我慢の限界が来てしまったのか、それとも何か考えがあったのか、
「ほなら、悪いけど……!」
雄介は、とうとう望の誘いに負けてしまったのかは分からないのだが、今度、望の事をベッドへと仰向けにさせると望の瞳を見つめる。
そして唇を重ねるのだ。
それだけではない。
上唇も下唇も舐め上げゆっくりと望の口内へと舌を忍ばせる。
「ん……ぁ……はぁん……」
それだけでも望の方はもう出来てしまったのか、雄介の方もそんな望に満足したのかは分からないのだが、
「これで、満足か?」
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