第3話 告白
「着いた!私の家ここなの」
「へ〜、大きな家だね」
凛の家は周りの家の4倍くらいは大きかった。
「まぁね、お父さんが病院の院長をしてるから」
「そうなんだ」
「うん、じゃあ。また明日ね、今日はありがと。楽しかったよ」
「うん、、、また、、、」
そう言って凛はすぐに家に入ろうとする。
「凛!待って!」
「わ!びっくりしたなぁ。どうしたの?」
「ごめん、、、その、、、好きだ!付き合ってください!」
ついに僕は勇気を出して言った。凛の返事を待っているが、何も返って来ない。
「、、、凛?、、、どうしたの?」
「、、、ごめん」
バタン!
「、、、はは、、、終わっちゃった、、、」
僕の人生初告白は、失敗に終わった。
「、、、帰ろ」
「おはよっす!昨日どうだった?」
「ふられたよ、、、」
「マジか、、、どんまい、、、」
「ありがと」
学校に着くと龍が一番に声をかけてくれた。空気が重い。。。
周りの野郎からは慰めとザマァの混ざった視線が大量に来るが、、、
「まぁ、しょうがないよ。多分、友達としての距離感が良かったんだろうね。あとチケットありがとう。映画、面白かったよ」
「そうか。まぁ、優が気持ちの整理がついてるならいいが、、、」
「それよりもう朝礼だよ!座ろ!」
「あぁ、そうだな!」
この日から1週間、凛は学校に来なかった。
一週間後
「おはよ〜」
「おはよ!凛ちゃん大丈夫?」
「ほんとだよ!ずっと休みだったじゃん!」
「おはよう、大丈夫だよ!ちょっと風邪をこじらせただけだから!」
凛が一週間ぶりに学校にきた。連絡先は持っていたがふられた後だと言う事で、連絡する気は起きなかった。
学校に久しぶりに来た凛はクラスメイトに囲まれていた。
「姫乃、久しぶりに学校に来たと思えば皆すごいな」
「まぁ、クラスのアイドルが一週間休んだ後だもんね」
多分、凛が元々入院してたのもあって普通の人よりも心配だったのだろう。
「そのクラスのアイドルと優は付き合おうとしてたわけだけどな!こりゃ炎上まで秒読みだわ!あっはっは!」
「ふられたけどね、、、て、やめい!」
「おお!ツッコミがさえてるねぇ!」
「やかましいわ!だまらっしゃい!」
ご覧の通り、僕はふられたショックから立ち直りつつある。それにしても、話しかけづらいな
と思っていると、凛がこっちに来た。
「おはよ」
「お、、、おう、、、おはよう」
「え、あ、、、おはようございます」
心の準備ができていなかったため、戸惑う。龍はなんで戸惑ってるんだよ。
「ふふっ、なんで敬語なのよ。今まで通り、友達でお願いね!」
「うん、今まで通りね。わかった」
「ありがと」
と言う事で、関係は今までとはあまり変わらなかった。
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