009 フッ...またつまらぬモノを斬っ[ピコン!所持しているカードの有効期限が近づいています]...はぁ!?
本日通算二度目のダンジョン探索。
教訓を活かして
「セイッ!」
――ザシュ!
「意外に穴場だな、兎だけに」
ウサピョンとの戦闘が上手くなってきたと思う。だが、
「ヨシッ!この分なら今日、明日には脚力強化スキルがトレードが可能っぽいな」
時刻は昼過ぎの午後2時。
1番の要因は、基本的にスルー推奨の
危惧していた
「よーし!後20、張り切ってこー!」
ゴールが見えてくると人間前向きになれるもので、元気が戻ってくるぜ!
再び狩りを再開し、新たにウサピョンとエンカウント、戦闘に入る。
――Gyaruru!
――ヒラリッ、ズシャ!
「フッ。またつまらぬモノを斬っ[ピコン!所持しているカードの有効期限が近づいています]...はぁ!?」
突然の
「え、どういう事?何だよ有効期限って?」
盛大に独り言を叫び、慌ててカードを取り出して鑑定すると...、
【ウサピョンカード】・・・見た目のとても愛らしい兎が描かれたカード。特に効果無し。トレード可。
「あれ?何も変わらないじゃん」
変化の無い鑑定結果を見て不思議に思いながら、カードを確認しながら裏面を見た。
――【有効期限:1日】
「うぉー-い!!?昨日はそんな事書いて無かったろがー!」
まさかのタイムリミット宣告だよ!?
「なんで?鑑定したの...に..!?あっ!もしかして!?」
天啓を受けたかの様にある事に気付いき行動に移る。
「【鑑定眼】を鑑定!!」
【鑑定眼:Lv1】・・・様々な物、状態、価値等を鑑定する事が出来る。
Lv:1・・・物の名称、簡易な説明くらいしか分からない。だってLv:1だし。早目に成長させましょう♪
「先に言えよーーーーーっ!!!何度も言うけどダンジョン関係はなんで説明が不親切なんだよ!なんだよ『だってLv:1だし』って!鑑定結果に♪マークついてるし!誰目線だよ!?」
[ピコン!ヒ・ミ・ツ♡です]
「うにゃーーーーーー!!!!今、自分でバラしたろがー!突然、頭の中に話しかけてくる〈アナウンスさん〉略して〈ウンさん〉!」
[ピコン!...]
「あ、スイマセンでした!え〜っと〈アナさん〉?」
[ピコン!...まぁ良いでしょう。許可します]
アナさんって人間味あり過ぎじゃね?探索者みんなにこんなフレンドリーなのか?
[(基本、アナウンス何て在りませんよ...総司)]
この時は、まだ知らなかった。
この時から俺の頭の中に響いていたこの
実は、そんなシステムはダンジョンには無いということ。
初めてダンジョンに潜ってから、この時までダンジョンの話を唯一話したのは、まさかの取り調べのみ、という
「とりま、直近の問題はカードの有効期限だな。因みにアナさん、詳しい時間とか聞くのアリ?」
[ピコン。無し...なのですが、今回はサービスで教えましょう。後、4時間31分27秒、26秒、25秒...]
「1日切ってんじゃん!?ていうか、4時間ちょい?ヤベーよ!それとアナさん、カウントダウン止めて!?めっちゃ焦るから!」
[ピコン!急ぐ事を推奨します。有効期限を過ぎるとカードは全て全て消滅し、初めからやり直しとなります。因みに、1つの種類のカードの1枚目を入手した時点から有効期限が発生します。2枚目、10枚目と集まろうが最初の1枚目が基準となりますのでご注意下さい。
鑑定眼スキルのLvが上がれば詳細の確認が可能となります....サービスし過ぎました。以上です。良き探索を]
「うぉ!?めっちゃ長文あざっす!残業以外のサービスは大好きです!アナさんありがとーー!」
※
「スライムとワーカーアントは諦めるしか無いな。ウサピョンだけは絶対クリアしてやるからな〜!ウサピョン出てこいやっ!」
こうして、カードの秘密を知り...アナさんに教えて貰っただけだけどね。スキル獲得へのラストスパートをかけることにした。
本来、最大の発見は〈アナウンス〉と言う謎システムが、俺だけに適用されていること。
そして、その謎システムと会話が出来てしまっていることなのだが、この時は全く気付いてすらなかった。
そう、正真正銘のチートに。
「あれ!?ウサピョン?どこ?お願い出てきて!時間がないのーーーー!!」
折谷総司 ♂ age:30
Lv:6new!
rank:F
job:トレーダー:Lv2
skill:トレード:Lv2、鑑定眼:Lv1
title:×1、(変質者)、(アナさんのお気に入り)new!
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