3-EX 対魔局局員名簿

・エリさん

対魔局局員。本名は水江 おさむ

冷たい雰囲気の、切れ長の目の美人。右耳にキリキリと音が鳴るほどの多量のピアスを着けている。

数日以内に発生する騒動を予見する『祭見まつりみ』は、失せ物探しを応用した霊能であるという。神社の家の長女。

もともとIT企業に務めていて、若いながら敏腕のマネージャーであった。祭見の能力でトラブルを予見し、事前に防止することができたからである。



・マエさん

対魔局局員。本名は真栄田まえだ 風音かざね

美人というより可愛らしい、たぬき顔の女性。優しい声色と慌てていても乱れることのない滑舌に定評があり、主にオペレーションを担当する。

憑きもの筋の家計の末娘で、『管狐クダ』という小さな霊獣の群れを使役する。

管狐は姿を誰にも見られていない環境でのみ存在することができ、外見等は一切不明。呼び名に狐とある通り、実際それに近い運動能力と知性を持つとされている。

普段は局員が発砲したあとの薬莢を拾ったり、局内の掃除をしたりしている。



・ラジュンさん

対魔局局員。本名は火村ひむら 准。

いかめしい様相の、黒髪を束ねた偉丈夫。天道到理と同様に、霊能戦闘職員に該当する。

修験者として過酷な修行を積み、対霊戦闘能力を身に着け、またその延長として限定的な天候操作すら可能である。仙人の門の手前で、俗世に引き返した男。

外見は若々しいが、対魔局の中ではかなりの古株にあたり、『感生計画』の理論提供者の一人でもある。ただし、その実態を知って以来は強固な反対の立場に回った。局長とはその頃からの知り合いである。

対魔局局員が妙な愛称で呼ばれるのは、霊能への耐性を上げるための彼の提案による。作中に登場していない局員にも同様に愛称があり、それが不要と見なした優羽陽、祈月、星良、到理、花織子には愛称が存在しない。



・ダダさん

対魔局局員。本名は宗田 大地。

覇気のない中年男性。何事にも大した意欲を見せない。だが複数の強力な妖術を使いこなし、局長も『歴史上屈指』と実力を認めている。

そのひとつ『青染』は情報価値を封じ込める結界術。特定情報について『認識しながらも話題に挙げるほどのことではないもの』とする。

かつては妖術を用い日本各地で犯罪(イタズラを含む)を繰り返していたが、そのすべてが通用しなかった局長の主導で逮捕。その後、対魔局入りする。


第三章『月に祈る』終盤においては、他の局員と同様に天道花織子の影響下にあったものの、他局員と同調するまでには至らず、ひとり定時退勤していた。

無欲かつ天性の実力者であったため、嫉妬という感情は縁遠いものだったのだ。



・局長

対魔局局長。渚紗なぎさ 瞳美ひとみを名乗る。関西訛り。

緊張感のない童女に見えるが、高い経済力・情報収集能力を有する。高い善性で人と社会に寄り添うが、悪意に弱いという側面は否めない。

たとえば、第三章『月に祈る』終盤において対霊探知システムのアプリ通知をシステム側から設定変更できたのは、彼女の『休みなのに通知を切らず対応しようとする人を休ませられるようにしたい』という要望に基づき、密かに実装された機能によるところである。

原理は不明だが、およそあらゆる霊能を無効化するものと見られている。本人曰く『ちょっと発想が違うだけで、無敵とかではない』。

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