12月25日 ★八本目 Zwönitzer Steinbier

 模様入りの黒地に黄色っぽい横ラインの缶。

 半分に色分けされた白黒の盾が大きく描かれています。

 盾の真ん中に帯状にスペースが設けられていて、大きくSTEIN BEERの文字。

 その上に小さく、醸造所の名前のようなZwönitzerの文字。実は、Zwönitzerはツヴェニッツ――エルツ山脈の真ん中にある小さな町の名前でした。



 1997年創業の宿泊もできる醸造所。

 客席や仕込みタンク周りに木やツタっぽい装飾がされていて、森のレストランといった雰囲気。

 瓶のラベルは盾の色違い版で作っているようでした。


 STEIN BEER

 Alc.Nol.5.6%



 STEINは石を意味するドイツ語で、中世のビール醸造家たちが、粉砕した麦芽と湯を混ぜ加熱する際に、真っ赤に熱した石を釜の中に入れ高温にしていたことからきています。


 現在は大きな釜に入った大量の水を加熱することができますが、技術がない時代の伝統的な工夫だったようです。

 火の中に入れて直接加熱した石がモルトと接触してモルト中の糖分がカラメル化するため、出来上がったビールはカラメルとすすの風味がするそうです。


 上面発酵酵母を使ったエステル臭が特徴で長期保存を想定していないビールだそう。基本的に無ろ過で供されます。



 色は淡褐色。


 初の不思議味。

 薬とかスパイスとかみたいなかんじだけど、この風味が『すす』……? あまり炎を使わないこともあってわからないのが惜しい。


 飲み進めて慣れてくると美味しいかも?

 口の中で味わうとオレンジっぽい風味とスパイスっぽい風味があわさったかんじに。

 少し酸味があるように感じました。





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今日でアドベントカレンダーも最終日。


拙いエッセイにお付き合いくださりありがとうございました。

思っていた以上に反応をいただけて励みになりましたし、書いていてとても楽しかったです。


おかげさまで、ただ飲む以上にアドベントビールを満喫できました。

アドベント企画の終了をもってこのレポートも締めたいと思います。


それでは皆さま、メリークリスマス!

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ドイツビールのアドベントカレンダー開けていきます! (アドベントカレンダー2022) 今井ミナト @wizcat

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