第15話 杜牧〈山行〉

そぞろ山を行く

  寒山かんざんや石の小径こみちが続きけり

  白い雲ここにもあるか人の家

  夕まぐれ楓ばやしに停車する

  霜葉そうようや二月の花より真っ赤だな


遠󠄁上寒山石徑斜

白雲生處有人家

停車坐愛楓林晚

霜葉紅於二月花


【ひとこと】

 題「そぞろ山を行く」ついて。

 「日本人のつくる漢詩は、頭に助詞(てにをは)や時制(過去形、現在形など)があるのでどうも理屈がかっちりしている。中国語にはそれがないのでもっとぼやっとしている」という趣旨の植田先生のお話が大変興味深く「山行」といい意味でぼけぼけの題をどうするか迷った。定山渓観光協会のホームページが「そぞろ定山渓」というタイトルで、この心だと思ったことを書いておく。

 なるほど、このぼやとした曖昧さが懐の深さなのか……!


 白雲は塵世じんせいを離れていることを暗示するらしい。汚れ大き雑多な人の世の中を離れ、山奥に隠居する聖人の住まいというわけだ。五七五としてはさておき、寒山かんざん霜葉そうよう、白雲と人家、続と停の対比、および前半二句の寒々しいモノクロの中の白と後半二句の真っ赤に染まった楓の赤の色彩の対比は詠めたように思う。


 五七五としてどうなのかレビューに出せるなら出したいのだが、そういうの知りませんか。このくらいは典故の範囲として一次創作になるんですか?二次創作なんですか?訳詩の範囲なんですか?どこに出したらいいんですか?誰に書いたら、何処で習ったらいいんですか?小説なら有料でレビューしてくれそうなサービス見つけたけど……

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