第3話


10日後

 今日は待ちに待った高校入学式‼︎友達出来るかな?友達と同じクラスになれるかな?とか思ってる今日この頃。中学ほどではないにしろ色んな事にワクワクするのは仕方ない、よな?ちなみに俺の友達は宿題が終わらず徹夜して疲れてるそうです。



 「えーとっ、俺のクラスはどこかな?」

 教室番号が振ってある紙を見ながら俺はそう言っていた。俺の入学した高校、私立桜葉高校は結構名門って言われてるいいとこだ。毎年800名程入学の1学年15クラスという多さ。自分のクラスを見つけるだけでも困難である。

 「広っ‼︎」

 見つけたクラスに向かってる最中ついそう口にしてしまう程校舎は広かった。どんだけ金をかけたのかそう考えてると、それが記されてる紙が……うわ、鳥肌立った。とりあえず社畜は一生かけても無理だと分かったのと備品に触りたくないとも思った。



 「1ー12、1ー12っと……ここか」

 挨拶は大事。初めの挨拶で高校生活1年目の運命が決まる。……めっちゃ緊張してきた、扉開けたくね〜。

 「開けてもいいかな?」

 野生のイケメンが現れた。

 「ん?あっすみません」

 「いや、気持ちわかるから謝らなくていいよ。」

 「ホント?」

 「うん、開けたくないよね……高校1年目がかかってるし。」

 イケメンの殊勝な顔により蓮華は30のダメージを受けた。残りのライフは270。……イケメンでも入るのが怖いのか。それじゃあ

 「じゃあ高校デビュー失敗してもいいように友達になるか?」

 「え?」

 イケメンの鳩が豆鉄砲を食ったような顔により蓮華は50のダメージを受けた。残りのライフは220。そんな顔すんなよ、びっくりするだろ。

 「えーとだな、俺は蓮華 早川蓮華だ。気軽に蓮って呼んでくれ。よろしくイケメン君」

 「……僕は瑞波 古河瑞波ふるかわみずはだ。よろしく蓮。それとイケメン君は余計だよ」

 イケメンのイケメンスマイルにより蓮華は200のダメージを受けた。残りのライフは20、蓮華は瀕死だ。

 「グハッ」

 「蓮⁉︎大丈夫?」「大丈夫大丈夫。」「ほんとかな?」

 大丈夫ですとも。……初対面イケメンに瀕死にさせられるとは流石の俺もビックリ、魔力で回復……はしないほうが良いよな。瑞波が驚いちゃうからな、多分、絶対。

 「友達になった事だし、ほら行こうぜ〜失敗してもいいだろ?」「う、うん……まぁ失敗しないにこしたことはないよね。」「当たり前だなぁ」



 

 イケメンって凄い。今日1日で俺はそう悟った。瑞波は今めっちゃ人がたかるほど人気だが、俺は周りの席の人くらいとしか仲良くなれなかった。しかも仲良くなったというよりは瑞波と仲良くなるために利用されている感じだし……ぴえん

 「蓮、一緒に帰らないか?」

 「……ん〜俺はいいんだけどさ、誘ってくれてる人らはどうすんの?」

 「我慢してもらう。」

 「ワオ、即答かよ」

 「だってなんか気を許せないんだよ。……初対面で超グイグイくるし。」

 「なー、俺も初対面だしグイグイ行ってたよな?」

 「蓮は……いいだろ‼︎フィーリングが合ったんだよ‼︎」

 「切れんな切れんな。しかしフィーリングとはな」

 「何だよ」「いやいや別に、何でもないさ。」「ならいいだろっ‼︎ほら、はーやーく」「分かってるって」

 イケメンな上面白いな。こりゃあ俺よりモテるの当たり前だな。……あれ?目から汗が



 

 「ここって何?」

駅に送る途中に瑞波から聞かれた。でも

 「何ってラブホだろ。ここラブホ街だぞ?当たり前なこと聞くなよ。」

 「えっ‼︎ラブホ街⁉︎知らなかった……」

 「マジかよ……お前モテやすいんだし気をつけろよ?」

 瑞波程では無いがイケメンな奴がキャッチされて堕ちたってのが後を経たないからな。蓮は一瞬何かを言おうとして言いとどまって、何かを考えた後口を開けた

 「……蓮は、キャッチされないの?」

 「されない。俺はモテないからな。」

 「あーなるほど、納得した。」「納得すんな、クソがッ‼︎」「落ち着けって」

 笑われるとはまぁ別にいっか。友達だし

 「……でも、安心した。」「ん?なんか言ったか?」「言ったけど言わない」「何それ、めっちゃ気になる。」「言わないよ?」「分かってるって……てかその前に何言おうとしたんだ?」「んー、内緒」「なんでだよ?」「さぁな?」

めっちゃ気になるな

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