第4話 A{2,156} 頭がちっとも働かない

——TIMES_A{2,156}——

 2024年9月28日(土)8:00



 けっきょく何もできないまま、土曜日になってしまった。


 無策に2日間を過ごしてしまった。

 何も考えずに、いつもと同じ行動。

 結果を知ってる状況を、ただ、無駄に過ごす……。


 頭が働いてないから何も考えなく、ただ過ごしていた。

 自分が自分じゃないみたいに、ただ映像を垂れ流していて、それを見ているだけかのように、つけっぱなしのテレビのように、そんな生き方をしていた……。


 ストレスがかかると人間何も考えられなくなる。

 死ぬのが怖い。


 前もそういうことがあった……。

 死ぬのが怖くて、何日も何も考えられなかった……。

 すごく何もできない日々。

 能率の悪いことだらけで、傍目に見たら、気がふれているように見えちゃうんじゃないだろうか……。


 魔法少女もメンタルは普通の人間のメンタルによって成り立っている。

 強いのは力とか速さだけ……。


 ワタシなんかが魔法少女になるべきじゃなかったね。

 人一倍死ぬのが怖くて、何もできないワタシが。


 とりあえず今日は襲われる日。

 逃げよう……。


 頭が働いてないからか、誘われるように足が動き出す。

 朝から学校のそばのJRの駅に向かい、最寄り駅だ。

 下り電車に乗り、遠くを目指す。


 そんなに逃げなくても、あの死ぬ場所に行かなければ襲われないのだけど、恐怖心がワタシをそうさせる。


 気がつくと山の中にいた。

 駅を降りたら山登りコースの入口が目の前にある駅だ。

 駅名に山と口がついている……。


 

 ここには来たが、別に山には登らない。


 ここで今日は時間潰す。


 山のふもとでボーっとしてる。


 動きやすい服装はしているが、登山をするほどの装備でも無い。


 登山客がちらほらと散見する。


 なんで、こんなところに逃げてきたのか、意味のない行動だったかも。


 明日からどうしよう。

 常に宇佐美さんから逃げ続ける日々。


 そんなことを考えていたら、ストレスからか意識が朦朧としていた。

 そろそろ、予知夢では死んでしまう時間。


 ここなら大丈夫なはず。

 と、思っていたのだけど……。

 予知夢で死亡する時間になった時、宇佐美は現れた。


 正確にいうなら現れたと思った瞬間、また、ワタシは瀕死になっていた。

 一瞬にして、ワタシのが無くなっていた。

 感じられない。

 これは、すぐに死ぬ……。


 最後の力を振り絞り宇佐美のを感じ取ろうと試みる。

 この、今の状態が予知夢であるならば、やるべきだと。

 というか、せめて変身をしておけば良かったのに……。


 何をしてるんだろう。ワタシは……。


 しかし、感じ取ろうとしたら恐怖が湧いてきた。

 これから死ぬのに新たな恐怖が。


 もう、意味が分からないね。

 これは……考えても苦しむだけだね……。


 とても死ぬのが怖いワタシだけど、なんか少し何かが吹っ切れた……。

 吹っ切れて来た。

 これから死ぬから、ついに諦めたのかな……。


 諦めたら恐怖は薄まるのか……。


 そしてワタシのは消えて、死んだ。

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