第2話 A{0,156}~A{1,156} 死に戻り少女、東野シナン襲われる

——TIMES_A{0,156}——

 2024年9月28日(土)12:15


――魔法少女 東野シナン 高校一年16歳 視点

――前話の漆黒のストレートロング


 土曜日の、お昼時間の出来事だった。


 エグゼキューショナーを探すために、区内をうろついていたのね。

 少し移動しては、気をめぐらせて探すのね。

 いつものエグゼキューショナーの探し方なのね。

 何も感知しなければ、また移動するのね。


 そのように、毎週の習慣としてのエグゼキューショナーを探し、そして退治であった。


 突然のできごとだった。

 何者かの攻撃が来た。

 大きな激痛が走る。

 とても大きなの存在をかたわらに感じた。


 というか、気がついたら横にいたという感じだ。

 近づかれるまで、全く気づかなかったことに驚きはしつつもすぐに、それどころじゃないと感じたのね。


 ワタシを襲撃したのは宇佐美さんであった。

 ワタシとは違うむらに属している魔法少女。

 完全なる奇襲から、よく見えなかったが、おそらくは、彼女がよく使う近接の爪攻撃の一撃。

 さらに、たいワタシようといえる木の剣での一撃。


「これで……」

 宇佐美さんが何かをつぶやいた。


「何故、こんなことを」と聞こうとしたが、もう声も出ないのね。

 痛みも一瞬あったが、もう体が麻痺してるのか、何も感じない……。


 自分で自分のが感じ取れない。

 ワタシは死ぬのね……


 私は意識を失った。

 





——TIMES_A{1,156}——

 2024年9月NN日



 宇佐美さんに殺されたと、思ったが生きていた。

 あれ、学校にいるのね……。

 教室にある時計に目をやる。13:02

 昼休みだ。


 あれ、ワタシは寝てた?

 夢を見てたのね?


 今日は、土曜日だったと思ったけどね。

 スマホの画面を見る。

 9月の27日金曜日、13:02

 明日の夢を見たのだろうか?

 魔法少女の力? 予知夢?


 夢といえば、ワタシの夢にも神人が現れて、武術を教えてくれないかなぁ……。

 って、そんなことを考えてる場合じゃないね。

 

 あれ、今日って金曜日?

 襲撃の際にスマホが壊れたのだろうか。

 周りにクラスメイトがいるし、土曜日じゃないはずだ。


 いやそれに、この日付って、前に授業で聞いたけど、インターネットを通じて自動で正確な時間に修正されるとも聞いたね。


 だからワタシの感覚、主観からすると日付が1日前に戻っていたのね。


 すごい現実感があったが、夢だったのだろうか。

 夢の中で、あんなに時間をしっかりと感じられる状態なんてあるのだろうか。


 不思議ね。


 やはりこれは魔法少女の能力なのだろうか??


 それからの行動も、夢の通りだった。

 まるで時間が戻ったかのような。


 ワタシはあの時死んで無くて、幻術でも見せられているのだろうか。


 お昼だ。

 お腹は空いているのね。

 周りがご飯を食べているのね。


 ワタシもお弁当を出して食べ始める。

 夢の中で昨日食べたお弁当と寸分違わずに同じだ。


 まぁ、比較的毎日似たようなお弁当のメニューだけど。

 自分で作ってるわけだしね。


 5時間目に入り、夢で見ていたこととまるっきり一緒だと分かったのね。

 やっぱり予知夢ね?


 そうすると明日、ワタシは、宇佐美さんに殺されるね。

 学校に宇佐美さんの気を感じない……。


 学校に来てないのね。

 休んでいるのね?

 なんでだろう。

 まぁ、学校に来てない理由はどうでもいいけど、今はそばにいないということね。


 襲われる心配は無いけど、、何故襲って来るのかの理由を問いただせないね。

 というか、襲って来るくらいだから理由を言うとは思えないね。


 とにかく予知夢を信じて、明日のあの時間、エグゼキューショナーを探す時間は気をつけようね。


 それにしても、何故襲って来るんだろう。

 上の命令かね。


 彼らのむらと我のむらとはあまり仲が良く無いとも聞いているね。


 その日はほぼほぼ夢の中と同じような行動をとったと思う。

 明日の襲撃が気がかりで、周りに意識が働かなかったね。


 意識が働かないと普通の行動をとる。

 それが予知夢と一致してた。

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