第5話 対ミイラ戦
突然森の中から古びた白い布が無数に襲い掛かる。
それをマナミは斬り払うが、切り落とされたはずの白い布は再び宙を舞いマナミを襲う。次々と迫りくる布を斬るがキリが無い。
サトルはマナミに近づくと、右手をかざしマナミを守るように結界を展開する。
マナミはサトルに礼を言うと再び目の前に集中し、迫る布を切り落とす。
すると今度は布が二人を覆うほどの巨大な壁となって立ちふさがった。
しかしマナミはその壁に向かって突進し、そのまま壁に突っ込むと壁を突き抜け奥にいるミイラに飛び掛かっていく。
ミイラはすぐにマナミを迎え撃つために体勢を整えようとするが、マナミはそれよりも早くミイラに接近し右腕を切断する。
さらに返す刃で首を狙うがミイラはそれをギリギリで回避する。
マナミは攻撃の手を止めず、ミイラの首を狙って刀を振り続ける。
ミイラは左腕を犠牲にして何とか致命傷を避けるが、次第に追い詰められていく。
シュルルルルルル!
白い布がミイラから伸びると切り落とされた両腕に巻き付き身体に戻すと切られた腕は瞬時に再生される。
マナミは攻撃を止めると距離を取る。
サトルはマナミに加勢するためにミイラとの間合いを詰めようと踏み出すが、ミイラが放つ異様な気配を感じ取ると思わず足が止まってしまう。
シャアアアアァァァァ!!
突如ミイラの背中から触手のような物が生えると一斉にマナミを襲い始める。
それはまるで蛇のようにうねりながらマナミに襲いかかる。
マナミはそれを避けたり、切り裂いたりしながら反撃の機会を伺っていた。
しかし、なかなか決定的な一撃を与える事ができず防戦一方となり、徐々に押され始める。
サトルは援護しようにもミイラの攻撃が激しく近づくことができない。
サトルはミイラの隙を見つけるため、注意深く観察する。
ミイラはマナミに対して一方的に攻撃を仕掛けているが、時折サトルの方へ視線を送ることがある。
その視線はどこか不気味であり、サトルは嫌な予感を覚える。
「マナミ!」
背後からの攻撃を捌くのに手一杯になっていたマナミはサトルの声に反応して振り向くと、そこには白い大蛇が迫ってきていた。
マナミは一瞬驚くもすぐに冷静になり、後ろから迫ってくる大蛇に意識を向ける。
そして、マナミは
「サトル! 前お願い!」
と言うと、ミイラの懐に飛び込み、胴体に深々と刀を突き立てる。
サトルはその刀に向け魔銃を向けると引き金を絞る。
バシュッ!
放たれた銃弾は刀に吸い込まれると刀身が青白く光りはじめ、ミイラの肉体を貫き通し、背後から現れた大蛇に直撃した。
サトルの放った銃弾はマナミの持つ刀に吸収され、その魔力をマナミは解き放つ。
マナミの刀に込められた膨大な魔力は一気に解放され、刀身にまとわりついていた光が弾け、ミイラの体は地面に崩れ落ちる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます