第34話

守に車に乗せてもらって会社へ。守はと言うと、今日は家で仕事しながら、また誰かしらに荷物を片付けてもらうらしい。朝から犬の太郎と元気に散歩して、守は健康的。私はまだつわりがあるので散歩はやめておいた。


「面接の話したんだよね?」


「うん、一応。誰からするとかは?」


「それは資料が集まり次第」


「はぁ、長山さんに催促しすぎてるかもなぁ…」


「いいよ。俺が言ってるんだから。そう言えばいいよ」


ふー、守はなかなか手厳しい。そんで、送迎してくれるのは今日だけ。明日は退職するので、忙しいとか。まぁ、社長になったら一緒に行くことになるけどね。


「守、ありがとう」


「迎え、連絡してよね」


車の運転うまい守は、Uターンしてさっさと出て行った。私は社用車(ワゴン車)に乗ってたわけであるが、守の車を運転する自信ないな。私も車買うか悩む。そもそも車いるかい?守運転するし…いや、買い物とかは不便だし…いるか?

ま、それは守と話して決めよ。


「長山さん、モデルとスタッフの資料まだですか?」


早速長山さんに催促。これ、何回か言ってるんだよ…。


「…そんなに一度に仕事はできないですよ。社長もお忙しいのに、旦那の言いなりですか?」


「仕事はかなりできます。それは、私が保証します。そのためにも、資料が必要なんだと思うんです」


長山さんはうんざりしてる。事務所の仕事、山積み。私もなかなか自分の仕事で手一杯。守…私の机を見て悲しむかな。ごちゃごちゃデスク。ほこりっぽくなってきて、衛生的に悪い。うちは守がよく掃除してるけど、ここは…結構適当にスタッフが掃除してる。掃除から教えろ!なんて言い出すかも…いや、基本だし?私もやりたいなと思ってるけど仕事が片付かない。守はどう改革していくつもりなんだろ?いや、掃除のことはまだ話してないが。

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