第31話

別荘へと戻ると、みどりがいた。


「お帰り。もう全部完了?」


料理中みたい。使う道具だけ段ボールから出して使ってる。


「…まぁ、あとは食器とか服とか…ダンボールから出さないと。それは、また頼むことにする」


「そ?さっき犬と対面したよ?」


「どう?」


「毛並みも良く、よく育てられてますね」


「…で、名前何にする?」


「…そうだねぇ、私が前飼ってた犬は、イヌだった」


「ありえね。うちは太郎だった」


「ださ」


「なんだと?もう太郎に決めたから」


「なんだ。そんなに遊んだのね〜」


「太郎と遊んでくる!」


もう名前決めてたのバレバレだ。もう!着替えて、太郎と遊ぼ。


「太郎〜かわいいねぇ〜」


立ったらたぶん、俺とそんな変わらない身長になるだろうな。細川くんもチビだし、ちょっとは驚くかな?


「うちに来てくれてありがとう。寂しくないように、毎日遊ぼう」


撫で撫ですると尻尾振って大喜び。よーし!明日から散歩しよう!超楽しみ。


「守。ご飯」


「あ、うん」


あんまりじゃれてるとこ見られたくないな。ちょっと恥ずかしい。

太郎と離れるのは名残惜しいが、リビングに戻ることにした。

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