第24話
「やば、ちょっと気持ち悪くなった」
「大丈夫?車乗る?」
うーん、貧血かな。みどりは立ち上がってすぐ座り込んでしまった。
「どうした?」
掃除してた細川くんが部屋から現れた。
「貧血かも」
「大丈夫ですか?」
急に医者モードとは。すぐにみどりに駆け寄ってきた。そして、掃除してた手袋を外した。
「吐き気がしますか?」
「…はい」
「足助、お前の車の後ろに寝かせるぞ。ドア開けてくれ」
「え、うん」
つってもみどりは今動けないはず…う!?
姫抱っこ!
「さっさとしろ」
「は、はい!」
す、すげえ…みどりよりチビなのに。なにあの力。零くんもできそうだけど。さっさと乗せてくれた。
「みどり、これかけとくよ」
「お前いつも乗せてんのか」
「そうだけど」
これは、大きめのバスタオル。使い勝手がよいのだ。寒い時にも使える。
「おい、ベルトはしてないか見てくれ」
「スカートだからしてない」
「じゃ、ブラジャー外したほうがいいかも」
「わかった」
車だとやりにくいな。締め付けないのとかないのかな?細川くんには見えないようにバスタオルをかぶせておいた。
「クーラー付けたけど、寒い?」
「ううん。大丈夫。ありがとう」
「吐き気は?」
「ちょっと落ち着いた。それより、汗かいた」
「タオルあるよ。細川くん、ここは大丈夫だから戻っていいよ」
「あ、あぁ」
細川くんは、外で待ってたけど、さっと戻ってった。
「谷間に汗かいたなぁ」
「へーへー。さっさとふいてやりますよ」
「守、優しいね」
「なんでわざわざ来るかな」
「だって、どんな友達か気になった」
「あっそ。しばらく寝てなよ」
「ごめんね、迷惑かけて」
「なんで?それはないでしょ?」
「ふふ、守好き」
手首をぎゅっと掴まれた。
「寝ぼけたこと言うなよ」
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